† 君はいつも甘い香りがするね †










「あっチャン、お帰りー」


「ただいま」


「正チャンなんてー?」


「んー。私のこと信用できないって銃口突きつけられて言われたよー」


「あー正チャンならやりそうだよねー」


「で、ミルフィに入隊した理由話したら納得してくれたよ」


「へぇーなんて話したの?」


「そのまま。ボスが死んだからって」


「なるほどねー」


「正チャンは正チャンで納得してくれたしオッケーじゃない?」


「あはっ確かにー。じゃあ、チャンに美味しいケーキをあげちゃう」


「え?」


「買ってきたんだー。チャンが正チャンのとこ行ってる間に」


「また、すごい短時間で行きましたねー」


「だってケーキ食べたかったし。チャンにここのケーキ食べさせてあげたかったし」


「・・・ありがと」




うわぁー・・・なんか、チャン可愛いんだけど!!!

素直に普通に僕にお礼言ったよ!!!

珍しい珍しい!!!




チャン、可愛いー」


「なっなにが?!」


「僕としてはいつもこんな風に素直だったら言うことなしなんだけどなぁー」


「なっ」




あ、でも・・・ちょっと憎まれ口たたいちゃうようなチャンも可愛いから。

それに、素直なだけのチャンだったら僕、飽きちゃう気もするし。

うん、やっぱりチャンは今のままが一番だね。




「あ、チャンは紅茶、ストレートティーだっけ?」


「うん、砂糖なしで」


「了解ー。美味しい紅茶の茶葉入れたんだよねー」


「どこの?」


「ハロッズ」


「あ、ハロッズ好き好き」


「うん。チャン好きそうだよねー」


「大好き」


「あ、ストレートティーといえば・・・チャンと正チャンの趣味って似てるよねー」


「え?どこが?」


「甘い×甘いを却下するとこ」


「あーさっき正チャンともそんな話してたわ」


「うん。僕も昔正チャンに聞いたことあるなぁー」


「昔って・・・たいして昔じゃないと思うけど?」


「えー?」


「だって、私が白蘭サンと初対面したときでしょ?」


「うん、よく知ってるねーチャン。正チャンが言ってた?」


「うん。部屋が無残な状態だったって時点で・・・私の可能性高いでしょ?」


「確かにねー。僕、チャン以外の人にあんなに部屋を無残な状態にされたことないし」


「その分、私自身無残な状態にされたけどねー」


「だってチャン予想より強かったしーついつい、女の子ってこと忘れそうになったし」


「あら、優しいんですねー。ムカつくけど」


「あははームカつかれちゃった。あ、そうそう今日から新しい伝達係がくるんだー」


「え?」


「着たらチャンにも紹介してあげるねー」


「んーじゃあ、白蘭よりもいい男だったら是非」


「うわぁーもしかして僕、チャンに褒められてる?!」


「このっ自意識過剰さんめ!」


「えぇーチャン顔赤いよー?」


「うるさいなぁーもう」




可愛いチャン。

僕が・・・初めて、こんなにも興味を持った子。

だから、僕は・・・




チャン」


「何よ」


「僕、もうチャンいらないや」


「え?」


「だから、バイバーイ」


「なっ」




君が僕の傍にいると守りたくなっちゃう気がするから・・・

だから、チャンに改良された10年バズーカを当てた。

そうすれば、次に僕の前に現れるのは僕のことを知らない10年前のチャン。

僕のことを知らないチャンだったらきっと・・・僕は殺せる。










† 君はいつも甘い香りがするね †

(バイバイ、チャン。そして・・・いらっしゃい、10年前のチャン。)



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