† 君がこちらを見ないのなら、壊してでもこちらを向かせよう †
「あっチャンーやっと来たー遅いよー」
「・・・・・・ツナくん。帰ろっか」
「い、いや、そういうわけには・・・」
「絶対帰るべきだってー」
さっき読んだ白蘭からの手紙曰く・・・
ドン・ジェッソ様は同伴者がほしかったらしい。
で、わざわざ私にボンゴレ通して依頼しやがった彼は・・・
現在、しっかり選り取り見取りな状況。
てか、こんなことなら同伴者なんて必要ないじゃん!!!
あの顔ならパーティー行って人の女でも簡単に奪えるじゃん!!!
「チャン。帰るの禁止」
「大丈夫。ちゃんと依頼料は返すから」
「ダメでーす」
「キャンセル料も払うし」
「だーめ」
「・・・・・・」
「ドレス似合ってるよー」
「・・・ありがと」
「やっぱりチャンには白だよねー白」
「私的には黒が好きなんだけど」
「赤も好きでしょー?」
「うん。てか、怪我してる部分全部隠れたんだけど」
「だってーチャンがよく怪我してるところ中心に隠せるようにしたし」
「あー成る程」
「納得するんですか?!」
「いや、だってー恭弥たちのドレスの選び方と一緒だしー」
恭弥たちも大概そう。
大体私が怪我するところを隠すようなデザインを選んでくるし。
「な、成る程」
「あ、ドン・ボンゴレもいたんだー」
「サンが心配だったので」
「別に捕って喰ったりしないのにー」
「スミマセン。なんか信用できません」
「うわっツナくんがホントのこと言ったよっ」
さすがツナくん!!
ドン・ボンゴレだね!!!
「酷いなぁードン・ボンゴレもチャンも。捕って喰うつもりだったらもう少し喰いやすい子選びますー」
「あ、それは納得です。なんか選り取り見取りっぽいですし」
「ねぇーツナくん。私、心なしか貶されてるような気がする」
「いえいえ!ちゃんと褒めてますから!!」
「そうそう。チャンは喰うためだけなら選ばないって話しだしー」
「それ、褒めてない!!」
「褒めてるよー。チャンはその他大勢とは違うもんねー」
「・・・それ、ちょっと褒められてる気がする」
「うん。チャンってその他大勢とは違って扱いにくいしー」
「な、なんかやっぱり褒められてない!!」
「ともかく、僕はチャンのこと無理矢理捕って喰ったりするつもりはないよ」
「ツナくんっなんか、ドン・ジェッソが誠実に見えるんですけど・・・!」
「サン、サンも大概失礼だと思うんですけど・・・」
「いやいや!さっきの白蘭の言葉のほうが失礼だってー!私ちょっぴり傷ついた!」
「捕って喰う時はちゃんと言葉巧みに納得させて了承させるから」
「ツナくん、帰ろう。今すぐ帰ろう。なんか身の危険を感じる・・・!」
「え、あ・・・そうですね、帰りましょうか・・・むしろ帰りたいです」
「えぇーそんなこと言わずにパーティー楽しもうよー」
「一人で楽しんで、ぜひ。てか、ほら選り取り見取りだし」
「いーや。僕はチャンがいいの」
「ホント意味わかんないから。綺麗なお姉さんいっぱいいるじゃん」
そりゃもう、ホントに綺麗なお姉さんばっかりだよ!
まぁこんなパーティーだしね。
こうやって見たら、私とツナくんってカナリ一般人っぽくいけちゃうそうだよね!
もっとも、ツナくんの滲み出るオーラは凄まじいものだけどね!
「ダメ、チャンがいいの。・・・じゃないと、僕この子達殺しちゃうよ?」
「え、何その脅し」
「だってー僕がチャン依頼したのに、チャン相手してくれないし」
「あーもう、ホント性格悪い!ツナくん、腹くくろう、無意味な殺戮は禁止です」
「あ、はい。そうですね・・・・・・ホント、厄介すぎて仕方がないです」
「同感」
† 君がこちらを見ないのなら、壊してでもこちらを向かせよう †
(我らがボンゴレのボス、ツナくんにだったら白蘭も敵わないかもね!)
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