†　ごめんね、やっぱ見殺しになんか出来ないや　†










｢あれ？もしかして・・・グイド・グレコ？｣


｢・・・・・・｣


｢うんっこの顔！間違いないね｣


｢・・・殺すしかないな｣


｢あ、殺そうとなんてしないでよー｣


｢・・・・・・｣


｢怪我、してるしね？あーでも得意分野じゃないんだよなぁー｣


｢・・・一体、何を考えているんですか？｣


｢んー私、治療って専門外だけどいいかなぁーって｣


｢は？｣


｢止血、痛み緩和・・・大丈夫、死なないよ｣


｢・・・・・・｣


｢言霊は得意なんだけど、攻撃専門なんだよねー｣


｢・・・名を知っている以上、自分がやってきたことも知っているはずです｣


｢うん、知ってる。でもね、私はマフィアだし、人も殺す｣


｢・・・・・・｣


｢あなたと何も違わないんじゃないかな？｣


｢・・・・・・｣


｢それに、なんとなく目の前で死にかけてる人は放っておけません｣




夢に見るのも嫌だし。

殺さなきゃいけない人間は今はもう戸惑うこともなく殺すけど・・・

なんとなく、この目の前の彼は違う気がするし。




｢・・・・・・｣


｢それに、私ってば脱獄犯には甘いみたい｣




うん、本当に甘いなぁーって思う。

骸がいい例。

まぁ、骸は私の欲望がたっぷりな感じなんだけどね。




｢・・・｣


｢あ、私のこと知ってるんだ｣


｢脱獄犯であり、重罪である六道骸の責任を負ったという話は獄中でも有名ですよ｣


｢ふーん、成る程ねー｣


｢あなたのことを神に縋るかのように待ち続けている人間もいましたよ、獄中には｣


｢あーなんかそれは申し訳ないなぁー。私、骸だから欲しかったし｣




誰彼構わず助けるわけじゃないし。

てか、そんなことしてたら私の身がいくつあっても足りません！




｢・・・そんなあなたが何故、自分のことを助けるんですか？｣


｢いや、だからなんとなくだって。目の前で死ぬ人見るの好きじゃないし｣


｢たくさん見てきたでしょう？あなたも｣


｢あーまぁね。たくさん殺してきたし｣


｢それでも・・・｣


｢うん。あなたは今は死なせないって決めたから｣


｢・・・・・・わかりました｣


｢うわぁっ聞き分けいいなぁー。うん、その聞き分けのよさを誰かサンにも見習わしてあげたい｣




主に恭弥とか骸とか！！！

恭弥はあんなだし、骸は骸で聞き分けがいいように見えて頑固だから！

・・・なんか、そっくりそのまま返されそうだけど。




｢じゃあ、頑張って逃げてね｣


｢えぇ、逃げさせてもらいますよ｣


｢うん、よろしい｣


｢・・・・・・｣


｢ん？｣


｢後悔しても知りませんからね｣


｢あはっじゃあ、私を後悔させるようなことしないでよー｣










†　ごめんね、やっぱ見殺しになんか出来ないや　†

(できればもう、そういう道には戻らないで欲しいんだけどなぁーまぁ無理か。)

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