†　殺してでも生き残らなければならない理由　†










｢もしもし、綱吉クン。どうしました？｣


｢あ、骸・・・そのお願いがあるんだけど｣


｢何ですか？｣


｢その・・・あんまりサンに殺しをさせないでもらえない？｣


｢僕は別に構いませんよ｣


｢ホントに？！｣


｢はい｣


｢よかった・・・やっぱり、サンも女の子だから・・・｣


｢綱吉クン、僕は構いませんけど・・・姫にもちゃんと聴いてみてくださいね｣


｢え？｣


｢どうぞ、姫｣


｢ありがと。で、ツナくん！！さっきから聴いてたけど・・・女の子は関係ないでしょ！！｣


｢・・・・・・サンっ｣


｢私は、私でちゃんと考えてるし・・・殺さなかったら殺されるんだよ｣




だって、そうでしょ。

一度人を殺したら、次は殺される可能性が高い。

こんな世の中、人を殺したことなくても殺される可能性がある世の中。

ってことは、人殺してたら殺される可能性がカナリ高くなるじゃん？




｢ツナくん。私はまだ死にたくないの。死ぬなんて嫌｣


｢サン・・・｣


｢だから、私は殺し続けるから｣


｢でも・・・｣


｢大丈夫大丈夫。私、大丈夫だから｣




ヴァリアーでしっかり扱かれたし。

うん、ホント・・・ヴァリアーに入隊させてもらってよかったよね。

色々いい経験した。

まぁ・・・主にヴァリアーの幹部の破天荒さを身に染みて実感させられただけのような気もするけどね！！




｢ツナくん。心配してくれてありがとうね｣


｢・・・当たり前じゃないですか｣


｢え？｣


｢サンは俺の大事なファミリーなんですから｣


｢うん、ありがと｣


｢あ、ちょっと骸に代わってもらえますか？｣


｢ん。骸ーツナくんが代わってって｣


｢・・・はい、綱吉クン。代わりましたよ｣


｢さっき言ったことはとりあえず保留な｣


｢えぇ、わかってますよ｣


｢その代わりさ・・・あんまり無理とか無茶とか怪我とかしないように気をつけてあげて欲しい｣


｢そんなことあなたに言われなくてもわかってますよ｣


｢ははっだよなー。お前、ホントサンのこと大切にしてるもんな｣


｢・・・・・・えぇ、そうですね。このお姫様は本当に馬鹿ですから｣




・・・なんか聞き捨てならない台詞が聴こえてきたんですけどー？

馬鹿って言ったよね、馬鹿って。

てか、骸も恭弥も私のこと馬鹿馬鹿言いすぎだよね！

失礼しちゃうなぁ！！！




｢馬鹿だけどそんなところも可愛いって思ってるくせに｣


｢煩いですよ、綱吉クン。本当に君、性格悪くなりましたよね｣


｢ははっこんな性格してなきゃあいつ等まとめるの無理だって｣


｢・・・まぁ確かに｣


｢じゃあ、切るな。そろそろリボーンに怒られそうなんだ｣


｢また、今回は何やったんですか｣


｢一人でケーキ買いに行っただけ。あ、サンに伝えてくれ、フラゴーラの新作ケーキ買ってあるから寄って欲しいって｣


｢わかりました。ちなみに、僕も寄っていいんですか？｣


｢・・・まぁいっか。ホールケーキ買ったし、お前がいるとサンも嬉しそうだし｣











†　殺してでも生き残らなければならない理由　†

(私は生きるために人を殺し続けるよ。ずっと、ずっとね。)

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