† ただ、会いたかった。会って、また『おかえり』と言って欲しかった †
「おい、カス」
「カスじゃないし」
「ボンゴレに戻りやがれ」
「いや、ヴァリアーも一応ボンゴレの管轄じゃん。つまりここはボンゴレ」
ボンゴレに帰れ、なんておかしいよねー。
なぁーんてね。
わかってるよ、ザンザスが指すボンゴレの意味。
「黙れ」
「もうー・・・何よぉー。私、色々任務失敗しすぎでクビってわけですかー?」
そりゃ、最初のころは色々失敗したけど!
最近はとりあえず、無意味な失敗は減ったと信じてる!
いろんな意味で迷惑かけてるだろうけど!
とりあえず、ザンザスとかスクとかトップな人間と仕事組めるくらい出世はした!
「・・・・・・」
「え、マジなわけ?」
マジ、沈黙はやめてください。
ザンザスの沈黙は怖いから!
あぁーどうしよう。
私の失敗のせいでボンゴレの危機とか?
うわぁーそれはヤダ、絶対ヤダ。
「違うわよー」
「うわっルッスー。びっくりしたー」
「チャンは本当に強くなったからもうボンゴレに戻っても大丈夫ってボスが判断したのよねー」
「・・・ホント?私、強くなった?」
「王子が試してやるー」
「うわっちょ、ちょっとベル!不意打ちは反則だって!」
あーもう、なんでこんなに性質悪いかなぁーヴァリアーは。
あーあ、あの花瓶高いだろうにぃー・・・
避けてホントごめんなさい。
でも、ベルのナイフって当たったらマジ痛いんです。
この前掠って後悔したんだから!!
「王子のナイフ避けれるようになったってことは強くなったんじゃねぇ?」
「よかったぁ・・・これで、まだ、ボンゴレにいられる」
「おい、カス」
「なによぉ?」
「いつでも来い。相手してやる」
「ザンザスってば、優しいー・・・・・・ありがとね」
「王子もいつでも相手してやるしー」
「あはっでも、私はやっぱり自分のこと姫呼びは無理だからねー」
「僕も、相手だったらお金は取らないであげるよ」
「それは助かる助かるー」
「チャンーまた一緒にショッピングしましょうねー」
「あ、化粧品欲しい!今度ルッスのお勧めチョイスしてねー私の肌にしっかり合いそうなやつ」
「・・・無理すんなよ」
「スクもねー」
「ヴァリアーのみんな!ホントにありがとー!また遊びに来るからねー!」
◇◇◇
コンコン。
「あ、はい。どーぞ?」
「ツナくん、ただいまー」
「え?サン?!」
「はい!、ヴァリアーから帰ってきましたー」
「・・・そっか・・・お疲れ様です」
「ありがと」
「あ、そうだ。お帰りなさい、サン」
「ただいまー」
「お、サン。帰ってきたんだなー」
「あ、山本サンだ」
「ヴァリアー、楽しかったか?」
「うん、なかなか。やっぱり濃い面子が揃ってると自分の存在がかすんでかすんで」
「イヤ、サン全くかすんでないと思うんですけど・・・」
「えぇーかすむよーもう、空気みたいな存在になってたよー」
「それは有り得ないのなー。サンは色んな意味で目立つしな!」
「え、山本サンマジで言ってる?」
「サン・・・素直に認めてください、十分目立ってますから!!!」
「えぇーまだまだ一般人っていうのは無理かもしれないけど、平凡な一マフィアでいたいでーす」
「マフィアの時点で平凡とはかけ離れてますから!!!」
「あーそっか、マフィアは平凡な職業じゃなかったね」
† ただ、会いたかった。会って、また『おかえり』と言って欲しかった †
(でも、私ってば生まれたときからマフィアだからマフィアが一番平凡な職業な気もするんだよねー!)
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