† 生きたいのなら殺されないだけの力をつけることだ †
「お邪魔しまーす」
「あ、じゃん」
「今日からヴァリアーに入隊することになりましたー」
ちなみに、私は何ヶ国語も話せません。
日本語さえも危うい今日この頃です。
でも、ツナくんのコネを駆使してヴァリアー入隊・・・!
さすが我らがボンゴレのボスだね!
「とりあえず、ボスのとこー」
「うん。ザンザスに話は通ってるはず」
「あーだから昨日ボス機嫌最悪だったんだー」
「うわっマジですか」
「マジ。だってスクアーロがすげぇー被害受けてた」
「あははっスクアーロ可哀相にー」
「見てるこっちは楽しかったけどなー」
「うん、確かに傍観は楽しそうだねー」
私も出来ればベルの位置にいたいです。
てか、できればじゃなくてベルの位置にいたい。
傍観上等、傍観がいい。
だって、ザンザスとスクアーロの喧嘩・・・主にザンザスが喧嘩売ってるみたいなもんだけど、
それには絶対に関わりたくないんです。
「ん、じゃ、まぁーとりあえず、ボスのとこ行く?」
「あーうん。てか、都合よくあっちから来てくれないかなぁーザンザス」
「無理っしょ」
「なんか忙しそう?」
「いや、全然」
「相変わらず、あの絢爛豪華な椅子に座って俺様してるしー」
「うわぁーその姿は容易に想像できるわ。てか、私がヴァリアー来たら基本的にそんな感じじゃない?」
「そうかもねー」
「やっぱりこっちから出向くしかないかー」
「じゃあ王子がをエスコートしてやるよー」
「え、別にいいよ」
「ダーメ。王子の決定事項ー」
「あーもう、はいはい。わかったわかったーベルってば王子だもんねー」
◇◇◇
コンコン。
「ボスー、来たよー」
「久しぶりーザンザス。って言っても最後に逢ってからたいして経ってないか」
「・・・そのわりには瞳が変わったじゃねぇーか」
「あ、わかるんだ」
私の覚悟とか、決意が。
まぁそっか。
ザンザスだもんねぇーわかってもおかしくない。
そうじゃなきゃ、ヴァリアーのボスなんてやってやんない。
ただでさえ個性はぞろいのヴァリアーだもんね!
「カスが」
「カスじゃないし」
「テメェは何故ヴァリアーに入隊を望んだ」
「死にたくないから、まだ」
「ハッ!いい顔になったじゃねぇーかよ!」
「そりゃどーも」
「邪魔だと思えば殺す」
「じゃあ殺されそうになったらこっちが殺すから」
「ハッ言うじゃねぇーか、カスが!」
「だからカスじゃないし。まぁこの世界で生きていこうとしている以上は誰であっても殺すよ」
「いいぜ、その考えは気に入った。明日、ベルフェゴールと殺って来い」
「またいきなりだね」
「どうせボンゴレの仕事はないんだろ?」
「うん、ないね。ヴァリアーに入隊するからってことでツナくん仕事は最小限にしてくれたみたいだし」
「じゃあ殺って来い」
「はーい」
「ボスーの服はー?」
「ルッスーリアが用意してんだろ」
「ボスーチャン来てるってー?」
「ルッスだ、ルッス!!」
「はい、チャンの服。持ってきたわよー」
「あっヴァリアー服!」
「これ素材的にも色的にも血が目立たなくていいんだぜー王子お気に入りー」
「あー確かに、黒だし、エナメル素材だから血落ちやすそう」
「チャンのは可愛くスカートバージョンにしてみたのよー」
「ホントだーリボンまでついてて可愛いー」
「うわっすげぇーフリフリ」
「ベルちゃんにもリボンつけてあげましょーか?」
「遠慮しときますー。だって俺王子だもん」
「あら、残念。チャンとお揃いにして並べたら可愛いと思うわよー」
「じゃあ折角だし、ベルを見習って・・・だって私、姫だもんって言おうかなぁー」
「シシシッそれ面白そー」
「まぁ無理だけどねーそんな度胸ありませーん」
「じゃあ明日仕事終わったらティアラでも買ってやろー嫌がらせで」
「うわっホントに嫌がらせしやがる気がする」
† 生きたいのなら殺されないだけの力をつけることだ †
(あぁーホント、ティアラは勘弁して欲しい。私は姫系じゃないもん!)
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