† 好きで好きで、おかしくなりそう †
「サン。自分の仕事に戻らなくていいんですか?」
「えぇーだって、正チャンと喋りたいしー」
「愚痴りたいでしょ・・・」
「うん、そうとも言うー」
「なんか、サン最近白蘭サンに似てきましたよね」
「な、何言ってんの?!」
「いや、だって・・・」
「似てないもん」
「・・・サンって白蘭サンのこと嫌いなんですか?」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・嫌いでは、ない・・・はず・・・!!」
なんか、サン顔真っ赤なんですけど・・・!!!
あーなるほど、そういうことですか。
意外にわかりやすいですね、サン。
「サン、頑張ってくださいね」
「な、何を?!」
「色々と、です」
「何その意味深発言!!!」
「チャン、サボっちゃだめでしょー」
「びゃっ白蘭?!」
「お迎えですか?白蘭サン」
「うん。チャン、正チャンのところ行ったら一時間は帰ってこないんだもん」
「だ、だって、正チャン好きだし!」
「え?」
「わ、私、正チャンのこと好きだもん!!」
「そ、そうなんだー」
なんか、珍しく白蘭サンが焦ってる・・・?
いや、僕の単なる気のせいかもしれない。
「そっか、チャンは正チャンのことが好きなんだ」
てか、普通にショック受けてるっぽいんですけど!!!
白蘭サンがなんか人間っぽい!!!
「いーよ。二人で仲良く遊んでなよー邪魔者は帰るからー」
「え?!あ!白蘭サン?!」
なんかホントに普通に帰って行ったし!!!
なんか・・・玩具取られた子供みたいですよ、白蘭サン。
「・・・正チャン、どうしよう・・・」
「サン!そんな泣きそうな顔しないでください!!」
「白蘭が怒った・・・」
「いえ!アレは怒ってるんじゃなくて拗ねてるだけです!!」
確実に拗ねてるだけです!!
「てか、サン。白蘭サンのことが好きなら好きって・・・」
「す、好きじゃないし!!白蘭なんて好きじゃないもん!!!」
「いや、思いっきり顔に出てますから」
顔真っ赤にして言われても全く説得力ありません。
「好きなんですよね?」
「・・・・・・うん・・・・・・正チャン、内緒だからね」
「はいはい。でもバレてると思いますけどね」
「バレてないよ!絶対!」
「またその根拠は何処から・・・」
「だって、白蘭いつも通り接してくれるもん」
「え?」
「もしね、私が白蘭のこと好きなのバレてたら私ローザ隊に戻ってるもん、絶対」
「・・・・・・そうですか?」
「絶対そう!私ね、・・・まだ一緒にいたいの」
「白蘭サンとですか?」
「うん。だからね、内緒にしとくの。正チャンも内緒にしててね」
「・・・・・・」
白蘭サンってサンのこと好きなんだと思うんだけどなぁ・・・
でも、白蘭サンだしわからないことが多すぎる。
「私ね、その他大勢とは一緒になりたくないの」
「え?」
「だからね、好きって感情は心の中に仕舞っとくの」
「サン」
「んー?」
「僕はサンは白蘭サンのこと嫌いなのかと思ってたんですよ」
「だって、こんな接し方のほうが白蘭楽しそうだったし」
「・・・・・・本当に好きなんですね」
「内緒だよ?」
「はい」
とりあえず頷いておくけど・・・
多分、白蘭サンサンの気持ちに気付いてると思うんだけどなぁ・・・
だって白蘭サンだし。
サンってなんだかんだ言ってわかりやすいし・・・
「てか、サン。白蘭サン追いかけなくていいんですか?」
「だって怒ってたし・・・」
「いや、だから、あれは拗ねてるだけなんですって」
「でも・・・」
「はい、今日のお喋りは終わりです。サンも自分の仕事に戻ってください」
† 好きで好きで、おかしくなりそう †
(なんていうか・・・サンってホント手のかかる人なんですよね。)
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