† 僕の方が君のこと求めてるなんて、君には絶対教えてやらない †
「いいんだよ?チャン」
「何が?」
「ディーノくんのとこ遊びに行っても」
「・・・この服で行ったら確実に殺されると思うんだけど」
「だろうねー」
「白蘭は私に死んで欲しいわけ?」
「んーどうだろ。チャンが消えちゃえば色々楽な気もするんだけどねー」
「楽ってねぇ」
「だってチャンが死んだらチャンのこと考えなくていいし」
わざわざパラレルワールドをチャンにために見る必要もなくなるし。
結構力浪費するんだよーパラレルワールド見るのって。
「・・・え?」
「んー?」
「白蘭、私のこと考えてくれてるの?」
「うん、もちろん」
だって、そうしないとチャンすぐに死んじゃうし。
この前だってそう。
チャンがディーノくんを撃った時、チャンと僕が一緒に行ってたらチャン死んでたし。
「・・・それ、ちょっとズルイ」
ズルイのはチャンだよねー。
僕がわざわざパラレルワールド見てあげちゃうくらいくらい大切にしてあげてるのに、
簡単に何度も僕の前で死んじゃうんだもん。
「ズルイのはチャン」
「へ?」
「いつも笑ってるから」
チャンはいつもそう。
もっと泣き叫んでくれたらいいのに・・・そんなことは一度もなくて。
ただ、僕に向かって笑う。
抱きしめたくなるような笑顔を僕に向けていつも死んじゃう。
だから、僕は何度でも・・・パラレルワールドを見ることになるんだよねー。
ホント、チャンはズルイ。
「人を呑気に笑ってる人間みたいな言い方しないでください」
「んーそうじゃないよ」
「え?」
「でも、まだ秘密。教えてあげませーん!」
「なっ」
チャンには絶対教えてあげない。
だって、教えてあげたらチャン死んじゃうような気がするし。
チャン強いけど弱い子だから。
気にして、気にしすぎて死んじゃう、きっと。
だから、絶対に教えてあげない。
「そんなことよりチャン。マシマロ買いにいこっか」
「え、別に私はマシュマロ好きじゃないんだけど」
「うん、知ってる。でも僕が好きだから行くんだもんねー」
「何それ」
「僕ルール」
「そうですよねぇー白蘭サマですもんねぇー・・・」
† 僕の方が君のこと求めてるなんて、君には絶対教えてやらない †
(今度こそ簡単に死なないでよね、チャン。)
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