† 硝子よりも脆かった †
「ピッツア、美味しかったー」
「そりゃよかった」
「さすがディーノ、ピッツア好きなだけはあるねー」
「俺、ピッツア好きなんて言ったっけ?」
「言ってなかったっけ?」
「いや、覚えてねぇーけど」
「あ、ディーノ。ブレス売ってる、ブレス!入っていい?」
「お、おぅ!」
「あのね、ディーノ」
「ん?」
「私って甘いのかもしれない」
「え?」
「考えが甘いって言うか、結局のところ難しいこととか考えられなくて・・・当然、人の考えてることなんてわかんなくて」
「?何言って・・・」
「私はまだ、この瞬間を壊したくない」
「・・・」
「以上!私の戯言聞いてくれてありがと。あっこのブレス、カッコよくない?」
「ちょっとゴツゴツしすぎじゃねぇ?」
「えーでも殴ったとき痛いよー」
「なんで殴る前提なんだよ」
「なんとなくー」
「こっちのほうが可愛いし、お前に似合うと思うけど?」
「あ、確かに可愛いー」
「ほら、腕貸してみろよ」
「ん」
「今日はブレスしてないんだな」
「そりゃねー。ブレス買ってもらう約束だったし」
「ドン・ジェッソがなんかゴネてたんじゃねぇ?」
「んーそんなに。帰ってきたらディーノに買ってもらったやつ外すよーって言われただけ」
「ははっちょっと寛容になったなー。まぁ、俺としてはが俺と一緒にいるときにつけてくれてたらいいんだけどな」
「ね、ディーノ。ディーノが言ってくれたこのブレス、どう?」
「すっげぇー可愛い。てか、似合ってる」
「じゃーこのブレスにする」
「いいのか?別に時間あるし他の店とか回ってからでも・・・」
「いーの。インスピレーションが大事なの。それに、ディーノが可愛いって言ってくれたからいーの!」
「それ、反則」
「意味わかんないー」
「まぁいっか、それ買って来るわ」
「あ、一緒に行くー」
◇◇◇
「ってさーめちゃくちゃ短気だよなー」
「アンタも言いやがりますか!しかもいきなり!」
「なんだぁ?ドン・ジェッソにも言われたか?」
「全くそのとおりですよ、コノヤロウ」
「コノヤロウって可愛いけど可愛くないぞー」
ははっついでに膨れっ面だし。
可愛いけど可愛くないよなぁー。
まぁ、苛めてやりたくなるんだけど。
「」
「どーせ可愛くない」
「怒んなって」
「怒ってない」
「じゃあ・・・姫はどうして怒っているのでしょうか?」
「・・・なんか、ずるい」
の手をとり、甲に口付けて言えば真っ赤な顔。
ははっますます苛めてやりてぇー。
「ほら、パフェでも奢ってやっから。機嫌直せよー」
「パフェとか一人で食べれないし」
「・・・だよなー」
「だからいらない」
あーホント短気だよなー。
ムスッとして、威嚇。
でも、威嚇しながらフルフル震えてやがんのがめちゃくちゃ可愛い。
「じゃあケーキはどうだ?紅茶とセットで」
「・・・ケーキなら食べる。イチゴのタルトが美味しいとこがいい」
「はいはい、イチゴのタルトな」
「タルト好き」
「ロマーリオ。止めてくれ」
「へいへい、ボス」
「ーそこのカフェ。結構ケーキ豊富で確かイチゴのタルトもあったはずだぜー」
「ホント?」
「あぁ」
「タルト、食べる」
「じゃあ行くか」
◇◇◇
「紅茶は?」
「ダージリン、あったかいの」
「了解」
「ディーノは?」
「エスプレッソ。で、からケーキ一口もらう」
「あげない」
「じゃあ、あーんってしてもらうの決定な」
「なっ」
「楽しみだなぁーあ、客がもっと多い店にかえるか?」
「い、意地悪・・・!」
「冗談だって」
「ディーノなんて嫌いだぁー」
「・・・傷ついた」
「え?」
「めちゃくちゃ傷ついた」
「・・・あ、の・・・ごめんなさい・・・」
「・・・・・・」
「ヤダ、怒らないで」
「・・・・・・」
「ディ、ノ?」
「・・・・・・」
「ふぇ・・・っ・・ごめんなさい、・・・ごめ・・・っ」
「あーホント怖がりだよなー」
「ディ、」
「嘘だって嘘。が俺のこと嫌いなはずないもんな」
「わかんないじゃん、そんなこと」
「わかるって。変なところで顔に出るタイプだし」
「・・・・・・」
「マジで俺のこと嫌い?」
「嫌いなわけないじゃん」
ははっやっぱり好きとは言ってくれないよなー。
「意地悪してごめんな?」
† 硝子よりも脆かった †
(怖がらせたかったわけじゃないんだ。)
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