† 夢でしか叶えられない願い †










「うっわーなんか豪勢」


「そりゃ、ボンゴレの同盟ファミリーの集まりだからな」


「あははーめちゃくちゃ場違いでごめんなさいだよー」


「大丈夫だって。俺の婚約者とか言えばいいし」


「それは困るから!」


「なんで?」


「普通困るでしょ!!」


「俺は困んないけど」


「私は困んの!ヤダからね、恨みで殺されるのは!」


「あっディーノさん!」


「よっツナ」


「ディーノさんが来てるって聞いて・・・その女の人と」


「あぁーコイツ?」


「はい、珍しいですよね」


「そーか?俺だって多少の見栄で女と一緒にパーティー来たこともあったはずだけど?」


「あ、はい。いつも綺麗な女性と・・・じゃなくて、同盟ファミリーの集まりでって言うのが珍しいなぁーって思って」


「あ、確かに。コイツが行きたいって言うからさー」


「だって行ってみたかったし」


「あ、コイツはって言ってジャポネーゼなんだってさ」


でーす。綺麗な女性じゃなくてごめんなさい」


「い、いえ!そんなつもりじゃ・・・!その、可愛い人だと思います・・・」


「あははっ気にしないでー。あ、よろしくね、ツナくん?」


「え?なんで俺の名前・・・」


「えへ、ごめん、私、一方的に知ってるんだー」


「はぁ・・・」


「ドン・キャバッローネ」


「あ、どーも。ツナー悪いんだけど、コイツのお守り頼むわ」


「え、あ、はぁ・・・」


「ちょっと待てディーノ!子ども扱いすんな!!」


「そいつのお守り大変だから頑張れよー」


「あぁー・・・もう、行っちゃったし・・・」


「あ、あの・・・えっと、沢田綱吉です」


「あ、ご丁寧にどーも。てか、ホントにしっかりボンゴレ10代目に就任したんだねー」


「え?」


「うん、なんだか立派だ」


「あの、サンは・・・」


「あ、でいーよ」


「はぁ・・・じゃあサンはディーノさんとその、どういう関係なんですか?」


「あはっ関係って難しいなぁー・・・強いて言えばお兄ちゃん?」


「お兄ちゃんですか・・・」


「うん、私ってば別にキャバッローネファミリーってわけじゃないんだけどねー」


「え?違うんですか?!」


「うん、違う違うー」


「じゃあサンっていったい・・・」


「もう、かなりの一般人だと思われるのに気づいたらジェッソファミリーになってましたー」


「えぇ?!」


「私ってばドがつくほど一般人のはずなんだけどなぁー」


「そ、そうなんですか?全然そんな風には見えないんですけど!!」


「ほら、マフィアの金銭感覚わかんないし。立派な一般人」


「あはは・・・」


「あ、そーだ。折角逢えたしひとつ言いたいことあるんだけど、聞いてもらえる?」


「え、あ、どうぞ」


「私、今・・・めちゃくちゃ幸せなの」


「は、はい・・・」


「ディーノがいて、白蘭がいて・・・毎日すごく幸せ」


「・・・・・・」


「なぁーんて、絶対本人たちには言わないんだけど。内緒ね?」




・・・あ。

やっぱりこの人がディーノさんが言ってた咬みつき癖が直らないネコさんなんだ・・・

ツンツンデレみたいなことも言ってたし。




サン・・・俺は・・・」




でも、俺は・・・

サンの幸せを壊してしまうかもしれない。




「まぁ、あのマシマロ馬鹿がなんかしでかしたりしたらそのときはしっかり灸据えてやってね」


「・・・・・・」


「で、また・・・完璧じゃなくてもいいから、今に戻してくれると嬉しいな」


「・・・・・・すみません、俺」




なんと答えればいいのかわからない。

どうすれば・・・




「んーん。私こそごめんね、今のはなしで」


「いえ、正直・・・何もお答えすることはできません。でも、ちゃんと聞きましたから」


「あはっツナくん、大人だねー」


「・・・そんなことないですよ」


「ホント、大人だよ。ありがと、ツナくんがいい風に成長しててなんだから嬉しい」


「あの、俺本当にどこかで逢ったこと・・・」


「ないよ。私もツナくんに逢ったの今が初めてだし」


「そう、ですか・・・」


「ツナ、


「ディーノさん」


「ディーノ」


「悪かったな、ツナ。コイツのお守り大変だっただろー」


「いえ、そんなことは・・・」


「別に私、ツナくんに迷惑なんてかけて・・・いや、かけたかーごめん」


「いえ!そんなことないです!!」


「ありがとね、話聞いてくれて」


「いえ、なんか俺ちゃんと答えられなくてすみません・・・」


「んーん」


「ははっやっぱお守り大変だったみたいだな。コイツ結構無理難題言ってくるし、わかりにくいし」


「うるさい」


「怒んなって」




そう言って、ディーノさんはサンの頭にてをぽんと置いて、目線を合わせた。

・・・・・・なんか、普通のディーノさんだ・・・

前にお仕置きとか楽しそうに言ってたからちょっと、不安だったんですけど・・・!!




「・・・そんな顔してると、あとでどうなってもしんねぇーぞ?」


「なっ」




・・・・・・前言撤回。

やっぱり、前に楽しそうにお仕置きとか言ってたディーノさんでした。

てか、近くにいるせいか俺にも会話が聞こえるんですけど!!!




「悪除けもっといっぱいつけてやろーか?」


「あ、ディ、ディーノ!!今日ね、グラス一杯のお酒は許されてるからぜひお勧め頂戴?ね!!」


「逃げたな。・・・てか、ドン・ジェッソもやっと譲歩を覚えたんだな」


「うん、一杯だけっていう約束なんだけどね」


「そうだなぁー・・・あ、カクテルとかどーだ?結構種類豊富みたいだぜ」


「じゃあカクテルにするー」


「よし、じゃあ行こうぜ。ツナーまたな」


「あ、はい」


「ツナくんーまたねー」


「はい、また・・・」










† 夢でしか叶えられない願い †

(あぁ!とりあえず、俺のせいでお仕置きなんてされてませんよーに!!!)



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