† 素直になれない自分 †
「チャンってさー結構短気だよねー」
「なっ」
「あ、図星ー?」
「・・・・・・」
「あははーチャン、顔可愛くないよー」
睨み付けて来るのは可愛いんだけど、全然可愛くない。
なんていうか・・・うん、やっぱり可愛くない。
「・・・・・・」
「ほら、やっぱり短気だ」
「・・・・・・」
「だんまりさん?」
「・・・・・・」
「チャンってさーホント扱いづらいよねー」
「じゃあ、相手にしなきゃいいじゃん」
「そうじゃないでしょ」
それで相手に本当にされなくなったらなったで逆ギレするくせに。
相手にしたらしたで色々大変なんだけど。
あーなんか僕、チャンのことめちゃくちゃ好きみたいじゃない?
絶対チャンには言わないけど!!
「・・・・・・」
「まぁイライラ顔に出せるってことは・・・ちょっとはチャンに近づいたかな?」
「え?」
「それかめちゃくちゃ遠いかのどっちかだよねー」
遠いって言われたら普通にショックだなぁー。
近い、なんて絶対言わないだろうけど。
「・・・・・・」
「チャンは素直じゃなくて、自分の感情が表に出せなくて、天邪鬼だもんね」
「・・・・・・別にそんなことないもん」
「ついでにツンデレでヤンデレ。簡単に言うとツンツンヤンデレ」
「なんかツンが多いと思われるんですけど」
「だってーチャンって素直になれずで可愛さ2割減なんだもんー」
まぁ、2割減ったところでチャンは可愛いんに違いないんだけどね。
「・・・・・・」
「怖がりなんだよねー」
「・・・・・・」
「チャンはそんなに他人が気になる?」
「そりゃ気になるでしょ」
「僕は気になんないけどなー全然」
「白蘭サマと一緒にしないでください、マシマロ野郎と」
マシマロ野郎って僕のことかなぁー?
あは、そんなこと言ってる馬鹿な子、苛めてあげたくなっちゃうなぁー。
「や、やだからねっ」
「あは、チャン学習能力ついてきたねー」
「学習能力はもとからあるんです!意地悪そうな顔しやがって・・・!!!」
「僕、そんな顔してないよー」
「してる!めちゃくちゃしやがってる・・・!」
「チャン、その言葉遣い可愛くないよー」
「うるさい!!あぁーもう、なんかまた白蘭のペースにはまってる気がする・・・!」
「そういえば、チャンってさー自分のペース乱されることもめちゃくちゃ嫌がるよねー」
「別に嫌ってわけじゃないけど」
「でも、すごくイライラしてるの伝わってくるよー」
「・・・だって、仕方ないじゃん。自分より速いペースだったらいいけど、遅かったらイラッとする」
「あ、認めた」
「だってイラッとするもんはイラッとするし」
「じゃあ僕は?」
「え?」
「僕のペースはイラッとする?」
「・・・・・・言わないっ。別にいう必要ないし!てか、そんなこと聞くな!」
「やっぱりチャンって短気」
「・・・短気で悪かったなぁ!!!」
「あはっなんかちょっと可愛くなったよねーチャン」
「可愛くないし!」
「うん、可愛くない」
「なっ」
「そりゃ、自分のこと可愛いとかいう女は女で可愛くないけどねー」
「ある意味すごいと思うけどね」
「あは、それは確かに」
† 素直になれない自分 †
(この子って基本的に自己中だよね。まぁ僕が言えたことじゃないけど。)
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