† 本能的な恐怖 †
「なぁーツナ」
「はい?」
「なかなか咬みつき癖が直んねぇー猫がいるんだけどさーどうしたらいいと思う?」
「ディーノさん、猫飼ってるんですか?」
「いや、うちの飼い猫じゃないんだけどな」
「あ、そーなんですか。そうですねぇー・・・お仕置きでもしてみたらどうですか?」
「お仕置きかー例えば?」
てか、まさかツナの口からお仕置きなんて言葉が出てくるとはなぁー。
まぁ本気で猫だと思ってるっぽいし、おかしくはないか。
「ご飯抜きにするとか・・・」
「あーでもうちでは飯あんま食べないんだよなー」
「じゃあ思いっきりいじめてみるとかですかねぇ?猫の嫌がることとかしてみるとか・・・」
「あ、それは楽しそう。泣きだすかもしんねぇーけど」
アイツ、結構涙もろいし。
基本泣き虫だし。
泣いたらなかなか泣き止まないし。
・・・泣き顔可愛いし。
「まぁ猫が鳴くのは当然なんで」
「ははっ猫って言っても人間なんだけどな」
「は?」
「猫みたいに気まぐれで我侭な奴なんだ」
「じゃ、じゃあさっきの話はなしで!!!」
「いや、いいこと聞いた。うまくやるなーお仕置き」
「な、なんでそんな楽しそうなんですか?!」
「だってさー泣き叫ぶ姿とか考えたら楽しくて」
「で、ディーノさん?!」
「写メ撮ったらツナにも送るな」
「いや、いいです!!てか、人間相手にお仕置きはやめてあげてください!!」
「大丈夫大丈夫。アイツ、そういうの好きそうだし」
苛めて欲しそうな顔してるもんなぁー。
だから、お仕置きとか喜ぶかもしんねぇーし。
とりあえず、顔真っ赤にさせてあたふたするのは想像できる。
「ディーノさん・・・」
「ん?」
「犯罪だけは起こさないでくださいね」
「ははっ大丈夫だって。なんかあってももみ消すし」
「いや、そういう問題じゃ・・・!!!」
「相手も合意の上にさせるし」
頷かせたらいいよな、うん。
耳とか弱いとこいっぱい突いてやったら頷きそうだし。
「あー・・・なんか、ディーノさんは敵に回したくないです・・・」
「大丈夫だって。俺はツナの敵にはなんねぇーから」
「あはは・・・」
「あ、面白いこと考えてくれたお礼今度するから楽しみにしててくれよなー」
「いや、いいです!!!」
「そんな遠慮すんなって」
「いや、なんか申し訳なくて・・・相手の方に・・・」
「ん?なんでだ?」
「とりあえず、御礼は気にしないでください」
† 本能的な恐怖 †
(あー面白いこと聞いた。これは実践しねぇーとな!)
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