† 教えてくれないのなら、私は柔らかなその首に真っ赤な花びらを散らせます †










「・・・私は何も見てない」




よし、見なかったことにしよう。

あぁーでも、それじゃあお風呂に入れない!!!

それは嫌だ。

絶対に嫌!

お風呂は毎日入りたいの・・・!!




「・・・あ、チャーン。どう?気に入った?」


「か、勝手に入ってくんなーーー!!!」


「えぇー別に大丈夫だよー」


「何が?!いつも思うけど何を根拠に大丈夫なんて言いやがってんの?!」


「だってほら、僕がルール」




キラ☆って感じでウィンクひとつ。

・・・てか、可愛い子ぶっても可愛くないから・・・!!

ちょ、ちょっとカッコいいとか思っちゃったなんて内緒・・・!!




「そんな清々しく爽やかに言いやがんな!!!」


「ほらーチャン、そんな騒いでるとタオル落ちちゃうよー」


「なっ、あ、危なかったーーーっ」




身体に巻いてたタオルは取れかけ。

白蘭に言われなかったら間違いなく落ちてた。




「ほら、チャン。僕にお礼は?」


「え、あ、ありがと・・・」




うん。白蘭のおかげで大変なことになるのは免れ・・・

って、あれ?

元はといえば白蘭のせいで・・・!!




「全部白蘭が悪いんじゃん・・・!!!」


「えぇー?」


「そうだよ!悪の根源に何お礼言ってんだろ!!」


「悪の根源ってヒドイなぁー」


「悪の根源じゃん!元はといえばアンタがお風呂に薔薇なんて引きつめやがるから!!!」


「綺麗だったでしょー?」


「確かに綺麗だけど・・・!でも、困るから!!」


「んー?なんで?」


「なんでって聞かないで!!!!普通困るから!!」


「よーし、じゃあ、チャンが困らないようにしてあげちゃうー」


「へ?う、うわっうわっっっ」


「あ、タオルちゃんと押さえておきなよー」


「は?」


「まぁ僕はタオル落ちても全然構わないんだけどねー」


「困るから!私は困るから!しっかり困るから!!!」


「えぇーでも、チャンのない胸この前見ちゃったしー」


「ない胸言うな!!多少はある!!」


「あー確かに、ちょっとは膨らみがあるねーでも、僕の手に簡単に収まっちゃう」


「やっちょ、ちょっと!!!普通に触んな!!!」


「ほら、確かめなきゃかなぁーって思って。何ー?感じちゃったー?」


「馬鹿言うな、マシマロ!!!」


「顔真っ赤だよーかーわーいーいー。あ、えいっ」


「なっ?!」


「あははーチャン薔薇風呂似合うよー」




えいっなんていう可愛らしい効果音とは裏腹。

私はバスタブにダイブ。

な・げ・ら・れ・た!




「い、いきなり投げることないでしょ!!!」


「あ、チャン。はい、こっち向いてー」


「なっ?!」




カシャ。

白蘭サマの真っ白な携帯のカメラのシャッター音がひとつ。




「うん、可愛い可愛い。送信ー」


「なっ、なっ送信?!送信とか言いやがった?!」


「うん、言ったけど。結局のところ送信しちゃったって話」


「誰に?!誰に送りやがったの?!」


「んーもちろん。今日のこのチャンへの嫌がらせの協力者にだよー」




















◇◇◇





















「お、なんか着た」




珍しいこともあるなぁー。

あの、ドン・ジェッソからメールなんて。

まぁさっき逢った時も俺に対してかなり機嫌よかったけど。




「なっ・・・?!」




うわぁー・・・マジでやりやがったな、アイツ。

てか、ずるい。

俺も見たかった。

っていうか、見たい。




「ロマーリオ!」


「どーした?ボス」


「今すぐジェッソ本部に行く!!!」


「は?」


「これを生で見たい!!」




絶対可愛い。

イライラしながらも、おとなしくバスタブに浸かってる、絶対可愛い。




「ボス。仕事が先だ」


「えぇーでも、ほら、めちゃくちゃ可愛くねぇ?」


「はぁ・・・ボス、仕事しろよ」


「してるだろー」




今だってしっかり書類にチェック入れてるし。

でも、これは後回しにだってできる。

だけど、は無理。

後回しになんかできない。

アイツ飽き性だし。




「ボス、今日は諦めろ」


「ちぇ・・・わかったよ、ロマーリオ。今日は・・・テレビ電話で我慢する」


「ははっ我慢になってないだろ、ボス」


「いや、なってる!」




ロマーリオと話しながら携帯の電話帳を開く。

・・・あれ?

そういや・・・の携帯番号知らねぇ・・・




「マジかよ・・・」


「どーした?ボス」


の携帯番号知らねぇーんだよ」




てか、アイツ携帯とか持ってるイメージないんだけど・・・

ドン・ジェッソが持たせるとも思わねぇーし。




「・・・仕方ないな。ドン・ジェッソにかけるか・・・」




なんか、絶対出ないような気がするけど。

独占欲強いし。










† 教えてくれないのなら、私は柔らかなその首に真っ赤な花びらを散らせます †

(・・・てか、写メ撮って送ってくれたことに感謝はするが、ムカつくな。)



SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送