† 子供扱いすんな †
「あ、」
クレープ屋サン発見!
いいなぁークレープ。
毎日はいらないけど、たまに食べたくなっちゃうよね。
「食べるか?クレープ」
「え」
「目で追ってたし」
「チャンー。クレープなら僕が買ってあげちゃうよー」
「い、いらない!!」
なんか、子どもっぽい、私。
絶対子どもっぽいもん。
子ども扱いとかやだ。
だから、いらないんですーーーー!!!
「わっ」
そんなこと考えてたらディーノに頭をわしゃわしゃーってされる。
ほら、やっぱり子ども扱い。
「食べたいんだろ?」
「・・・子ども扱いヤダ」
「え?」
「子ども扱いしないで」
あぁ、やっぱり子どもだ。
大人だったらこういう時さらっと流して、不貞腐れたりしないもん。
「ふーん・・・わかった」
あ、なんか怒らせたっぽい。
・・・・・・・どうしよう。
今更後悔。
言ってから後悔するなんていつものこと。
素直に、クレープ食べたいって言えたらいいのに・・・
「じゃあ、クレープ食べたいっておねだりしてみな?」
「ひゃっ」
耳元でそんなことを囁かれる。
ディーノの息が、耳をくすぐる。
「子どもじゃないならできるだろ?」
「なっなっ」
ディーノの声が、耳元で響く。
私、きっと顔真っ赤。
「こ、子どもでいい・・・!!私、まだまだ子どもだもん!!」
「ははっちょっと意地悪しすぎたか」
さっきの艶めいた様子とは一転。
また、優しいお兄ちゃんの雰囲気になってるディーノ。
「ほら、泣くなって。今のは俺が悪かった」
「泣いてないもん!!!」
「でも、瞳にいっぱい涙溜めてる」
そう言って、ディーノは私の目に溜まった涙を拭ってくれる。
小さく苦笑いして。
「ディーノくん、チャンを苛めていいのは僕だけなの」
「えぇー俺も苛めたい」
「ダメ」
「まぁ別にドン・ジェッソの許可とる必要はないよなー」
「必要あるから」
「ちょっと待て・・・!!!私に許可は?!白蘭よりまず私の許可が必要だと思うんだけど!!」
二人の会話が頭の上ではじまって・・・私は蚊帳の外。
なんか、おかしい。
だって、苛める対象になってるの私だよね?!
「あー・・・お前の許可はいらなくねぇ?」
「な、なんで?!」
「だって苛めて欲しそうな顔してるし?」
「し、してない!!!」
そんな顔してない!
絶対してない!!・・・って、信じてる。
「そーか?」
「してないもん!」
「まぁ今はそういうことにしといてやるよ」
「今はって何?!今はって!!!」
「んー・・・まぁそのうちわからせてやっから」
† 子供扱いすんな †
(私は苛めて欲しそうな顔なんてしてないったらない!!!)
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