† 自分が欲しい物を相手が持っていたら、力づくでも奪うのがモットー †










「あ、様ですよね?」


「ん?誰」


「白蘭様の連絡係です」


「あー」




そっか、まだミルフィオーレじゃないからレオくんじゃないんだねぇー。

ちょっと残念。

生レオくんとか見てみたかったのにー。




「で、何?私はだけど」


「こちらが届いておりましたのでお届けしました」


「あ、ありがとー」


「それでは失礼します」


「うん、ありがとねー」




・・・なんだろ?

私という存在がジェッソにいるなんて知ってるの少ないよね?!




「あ、ディーノからだ」




カタカナでディーノって書いてくれてるのは優しさですねー。

さすがディーノ。




「何かな何かなー」




まさか請求書とかだったりして。

一昨日のパーティーのワイン代とか・・・!

ワイン飲んだらしいし。

あんま自分が何したかは覚えてないけど!

器物破損とかしてないことを祈ってる。




「・・・手紙?」




よかった、請求書は入ってないっぽい!

よし、手紙読もうー。




「あー日本人って伝えておいてよかった」




見事に日本語の手紙。

これなら読める。

イタリア語で書かれてたら辞書片手にー・・・って言ってもその辞書もイタリア語だったら無理だし。

でも、日本語だから読めるもんねー。




「・・・なぁーに見てるの?」


「うわっ気配消して背後に立つなーーー!!!」


「だってチャンが気づかないのが悪いんだもん」


「私、悪くない!!」


「悪い悪いーチャンって変なところで鈍いんだもんー」


「なっ」


「・・・と、いうわけで、ディーノくんとのデートは認めませーん」


「人の手紙勝手に読むな!」


「だって、チャンのものは僕のものー」


「何そのジャイアニズム」


「何それ」


「ドラえもん」


「あージャッポーネで有名な猫型ロボット」


「うん。それのキャラクターのジャイアン」




って、何ドラえもんトークしてんだろ!!

てか、ドラえもんは知ってるんだね白蘭!

私としてはそれにびっくりだよ!




「とにかく、なんだか楽しそうだから行って来る」




ディーノとデート!!

・・・・・・デート、なのかなぁ・・・っていう疑問はあるけど。

ちょっとドキドキするじゃん、デートって。




「ダメ」


「いいでしょー。私、一昨日、何したかなんて覚えてないから謝んなきゃ」


「大丈夫」


「いや、それを決めるのはディーノであって白蘭じゃないでしょ」


「いーの」


「よくない!」





コンコン。





「白蘭様、失礼します」


「あ、さっきの連絡係サン」


「何?」


「お客様がお見えです」


「うん、わかったー。ほら、チャンこれでデートにはいけませーん」


「いや、白蘭にお客様であって私には関係ないので行って来まーす」


チャン。行っちゃダメだからね」


「行くのー」


「ダメ。そんなに我侭言ってると・・・監禁しちゃうよ」


「そんな恐ろしいことさらっと言いやがんな」




しかも、白蘭ならやりかねない。

だって、私の部屋って白蘭の部屋の続きだし。

・・・窓から外出ようとしたら確実に死ぬし。

そもそも、窓から飛び出て逃げるなんて勇気はありませんー。

あと、そんな運動神経も持ち合わせてないです。




「ははっやっぱそんな展開になってるか」


「ディーノ!」


「不法侵入だよ。ドン・キャバッローネ」


「あ、客として一応通されたんだけど」


「もしかしてお客様ってディーノのことだったの?」


「あぁ、そうでもしなきゃ逢えないと思ってたし」


「んー?そんなに白蘭に逢いたかったの?」


「いや、お前に逢いたかったんだって。


「あ、手紙ありがと。なんか手紙ってもらうことないから嬉しかった」


「そっか。じゃあ、また出すなー」


「出してくれてももう通さないようにするけどねー」


「は?何言いやがってるんですか、白蘭」


「じゃあ・・・直接渡すな」


「ダメ。絶対にチャンに逢わせてあげないから」


「お前なぁー・・・まぁいいか。が嫌って言わない限り俺も何とかするし」


「わ、私嫌じゃないよっディーノに逢えるの嬉しいし」


「そっか。それじゃあ、行くか」


「え?」


「デート。誘っただろ?」


「う、うんっ」


チャン、行っちゃうの?」


「なっ」




なんか、ずるい!!

そんな風に改めて言われたら行きづらいじゃん!!




「あー仕方ない。強制突破するか」


「うわっ」




手、繋がれてる!!!

ちょ、ちょっとドキッとするじゃん!!!




「じゃあな、ドン・ジェッソ。ちゃんと今日中には返すから」


「待ってよ。僕も行く」


「うわっ」




なんか、もう一方の手、繋がれたんですけど!!!

・・・私、今捕らわれた宇宙人状態じゃない?!

この二人無駄にでかいし!!!




「おいおい、さすがにこの年でデートに保護者同伴はないだろー」


「いいの。てか、デートなんて認めないから」










† 自分が欲しい物を相手が持っていたら、力づくでも奪うのがモットー †

(てか、私ってば今超絶幸せ空間?!だって、白蘭とディーノだよ!!)



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