† 人の感覚は麻痺している †
「で、チャン。どんな服が欲しいのー?」
「いかにもフォーマルウェアー売ってますって感じの店来てそれ言いますか」
「えぇー?」
「そうだよねーマフィアだもんねー。普通にワンピースとかじゃダメだよねー」
私、今着てるワンピースみたいなの買ってもらう気満々だったよー。
あと、デニムのショートパンツとか。
それか、ちょっぴり挑戦してみたいのはパンクとかゴスロリ系。
だって、白蘭ってばパンク系で私は超カジュアル、釣り合いゼロ。
・・・ちょっとくらい夢も見てみたい年頃なんです・・・多分。
でも、連れてこられたお店は私の意志なんてお構いなし。
うん、なんていうか・・・明らか場違いな空気。
「ワンピースがいい?じゃあこんなのどうー?」
「うわぁー・・・可愛い」
白蘭にしてはまともな持って来た・・・!!!
かっちりした感じだけど、なんか可愛い感じのワンピース。
しかも、黒だし!
黒大好き!
「うん。チャンも気に入ったみたいだし購入決定ー」
「え?」
「嫌?」
「ううん。嫌じゃないけどー・・・」
「じゃあ決定ねー」
この人値札見なかったよ!!!
普通見るよね?
見ちゃうよね?
私なら絶対に見る!!
って、えぇ?!
・・・・・・普通に4万もするんですか、ワンピース一着で・・・うわぁー。
「あ、チャンこれも購入決定ねー」
「いや、普通に値札見てよ、白蘭サマ」
お店の雰囲気からして、全部このレベルな気がする・・・!
てか、下手したらもっと高いとかあると思うし・・・!
「えぇー?なんでー?」
「あぁーもう、マフィア感覚意味不明ーーー!!!」
マフィアの金銭感覚がわかりません。
正直さっぱりです。
なんで、一万以上する服をぽんぽん買えちゃうんですか?!
私、マジ一般人なんですけど・・・!
「んー・・・あ、これもチャンならいける、大丈夫」
「無理。ぜーったい無理!それは無理だから」
「えぇー」
「てか、私にそんな胸元あいたドレスとか似合うはずないって思ってるでしょ」
「うん」
「うわぁーんっっいじめだーいじめっ子だーーー」
「でも、チャン。ドレスも必要だよー」
「え、なんで?」
「ほら、パーティーとか一緒に行きたくない?」
「・・・・・・ちょっと行きたい」
だって、マフィアのパーティーってことは・・・
一方的に知ってる人に逢えるかもしれないし。
ボンゴレとかキャバッローネとかヴァリアーとか・・・うん、見てみたい。
あーでも、ジェッソにいる時点でダメな気もしてきた。
だって、超危ないよ、危険分子だよ白蘭って。
その白蘭と一緒にいるだけで私も危険分子の仲間入り決定?!
・・・まぁ、私ってば何も出来ない子だからそうはならないか。
「じゃあドレスは絶対必要。大丈夫、次はちゃんと真面目に選んであげるから」
「ホントにー?」
「うん。・・・あ、うん、これ。絶対これ」
「キレー・・・」
「でしょ。これなら絶対チャン似合うよ」
「なんか自信ないんですけどー!絶対服に着られてる感じになる」
「大丈夫。僕が保障してあげちゃう」
「白蘭の保障ってなんか信用ならないんですけどー」
「はいはーい、そんなこと言うチャンは置いておいてレジまで直行決定ー」
「あっちょっと!値札見てよ値札!絶対高いって、それ!」
「んー8万6千円、安い安い」
「あぁーやっぱりマフィアの金銭感覚わかんないーーーっっ」
◇◇◇
「ねー白蘭」
「んー?」
「白蘭のその服はどこのお店のなんですかー?」
「何、チャン。僕とお揃いの服着たいのー?」
「そ、そういうわけじゃないけど!・・・ちょっと着てみたいけど、お揃いは無理」
「あははっじゃあ、チャンに可愛い服選んであげちゃう」
「やっやっぱりいい!!ぜぇーったい似合わないから!」
「そんなことないと思うよー。うん、決定、強制連行決定ーーー!!」
† 人の感覚は麻痺している †
(チャンって普通に可愛いから似合うと思うけどなぁー・・・胸はないけど。)
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