† 進化して、退化して、結局同じことを繰り返して †
「いーや、待ってなんてあげない」
「なっ」
「チャンは可愛いよ」
「なっなっ」
「あははっチャン、顔真っ赤にしちゃって可愛いー」
なんていうか、普通の女の子なのに・・・
可愛いって言いたくなる子だよねぇーチャンって。
どこからどう見ても、普通の女の子。
まぁ・・・顔とかは普通に可愛いなぁーって思うけど。
「あぁーもう、だめ。顔、じっと見るとか反則!!」
「え?」
「ホント、やめて。恥ずかしいから」
「僕、そんなにチャンの顔見てた?」
「あぁーごめんなさい、ごめんなさい!私の自意識過剰でした!気のせいです、気のせい!」
「チャーン。こっち向いて?」
「は?」
「もう一回、チャンの顔よく見せて」
「いや」
「えぇー」
「絶対嫌、無理。白蘭サマみたいに美形じゃないんで!!」
「えぇーい。じゃあ無理やり向かせちゃえ」
「なっ」
うーん・・・やっぱり、普通の女の子だよねー。
目も大きいし、可愛い顔っていえば可愛い顔してるけど。
でも、やっぱり・・・普通の女の子。
「んー・・・」
「なんかムカつくんですけど」
「えぇー」
「ホント、顔じっと見られるの苦手なんだから」
そういってチャンは無理やり顔を逸らそうとする。
僕が顎を掴んじゃってるから無駄な抵抗なんだけどねぇー。
「はーなーせー」
抵抗しても、顔は逸らせないし。
ジタバタしても男と女の力の差が邪魔をする。
チャンって普通の女よりももっと力弱いみたいだし。
ちっちゃいもんねぇー。
「あ、わかった」
「え?」
「そっかぁーうん、なんだーそっか、そうだよねー」
「一人で納得しやがらないでください」
可愛いのはその性格。
そう、この子はきっと天邪鬼。
あとは、一つ一つの動きと雰囲気。
一番印象的なのは声。
なんていうか、耳に残る声なんだよねぇーチャンの声って。
それで、割と可愛い顔。
その全部が合わさってチャン。
今まで周りにいなかったタイプっていうのは確か。
「チャンのこと可愛いなぁーって思った理由」
「は?」
「なんかねーチャンの性格とか動きとか・・・うん、そうだ。チャンが可愛い」
部分的に可愛いっていうよりも・・・
なんか、チャン自身が可愛いっていうのが一番ぴったり。
色んな要素が合わさって、合わさってチャンになる。
そんなチャンがとっても可愛い。
それこそ・・・ついつい苛めたくなっちゃうくらい。
「なんか、よくわかんないんだけど・・・!」
「うん、わかんなくていいよー」
「それに、なんだか馬鹿にされてる感が非常にあるんですけど」
「大丈夫。馬鹿にしてないから。あぁーでも、わかってすっきりしたー」
「私は全然すっきりできてないから。むしろモヤモヤがいっぱい」
「大丈夫大丈夫」
「何を根拠に?!ねぇ、何を根拠に大丈夫って言いやがってんの?!」
「だってほら、僕ボスだし」
「関係ないから。あぁーもうホント意味わかんないー。この不思議ちゃんめ」
いつも、いつも考えてた。
どうして、僕はいつもチャンを傍に置こうとするのかって。
何度も何度も同じことを繰り返してきて・・・やっと、わかった。
「ねぇ、チャン」
「何?」
「チャンは変わらずにいてね」
「意味わかんないんだけど」
「あ、でもやっぱり変わってほしいかなぁー」
「どっちですか」
「結局のところ、結論から言えば・・・チャンはチャンであればいいんだよ」
† 進化して、退化して、結局同じことを繰り返して †
(わかったってことは、このチャンは特別ってことかな?)
SEO
掲示板
[PR]
爆速!無料ブログ
無料ホームページ開設
無料ライブ放送