† たまに、俺はお前が凄いと思うよ †
「ジャッカルー」
「どうした?」
「テニスしよ、テニス」
「はぁ?」
「いーじゃん、ちゃんが相手してあげるよー」
「先輩、俺の相手してよー!」
「えぇー赤也、赤目になったら怖いじゃん」
「うっ・・・」
おーやっぱり言い返さない。
っていうか、言い返せない。
一回、赤也とテニスしてて赤也本気になっちゃって怖かったもんねぇー・・・
精市と弦一郎にメッチャ怒られてたし。
「というわけでージャッカル遊ぼ」
「俺がトレーニング中っていうのは無視か?」
「ん、無視。無視決定決定事項」
「はぁ・・・」
ジャッカルって結局相手してくれるよねー。
メッチャいい人っていうか苦労人。
あのブン太のパートナーやってるくらいだし。
「テニス、テニス」
「サーブは?」
「当然、私」
「・・・そうだと思ったぜ・・・」
「やるよー」
「先輩!俺、審判!審判!!」
「はいはい、どーぞ。あっ私に甘くしてね」
「了解ッス!!」
「おい、赤也!ちゃんとジャッジしろよ!」
「えぇー先輩にお願いされちゃったしー。無理ッス」
◇◇◇
は普通とは違う。
別に、手首のキズとかそういうのじゃない。
ただ、普通の女とは違う感じだ。
「ジャッカル、やっぱ強いわ」
「や、お前も十分強いだろ」
「そーですよ!先輩強すぎなんッスよー!!!」
「そりゃ、景吾と散々テニスしてるからね」
ったく・・・
その細い身体の何処に俺らの相手する体力があるんだよ。
わかんねぇ・・・
「さーて、お腹空いたー」
「さん、どうぞ」
「おー比呂士。いいもの持ってるー」
柳生の手にはオレオの袋。
・・・いつも持ち歩いてるのかよ・・・?
「食べていいですよ」
「いーの?ありがと」
「あっ先輩ズルイー!!俺も!俺も!」
「ん、私一枚で十分だから、後はどーぞ」
「わーい、柳生先輩、イタダキマス!」
「どうぞ」
「赤也、俺にも」
「えぇー」
「あははー赤也、ちゃんとジャッカルにもあげるんだよー」
「はーい、先輩」
・・・なんで、は赤也をここまで手懐けてるんだ?!
やっぱり、あれか?
幸村、仁王の黒魔術の力か?!
「ジャッカルーまた相手してよね」
「あぁ、いつでも言えよ」
「やった」
† たまに、俺はお前が凄いと思うよ †
(俺だってお前のこと支えてやれる存在になりたいって思ってる。)
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