† 小さな炎を懸命に燃やし 儚く尽きる、線香花火 †










「じゃーん!」


「ブン太くん?それってもしかして・・・花火?」


「おう!」


「うわぁ・・・」


「やろうぜぃ☆」


「うん!」




嬉しそうなの顔。

見ていて俺まで嬉しくなってくる。

流石癒姫の笑顔だよなぁ・・・




「丸井・・・」


「なんだよ・・・仁王」


「花火、よこしんしゃい」




そう言って仁王は俺が持ってた花火セットのひとつを取りやがった!




「はぁ?」


、あっちで一緒にやろ?」


「う、うん?」




・・・・・・なるほどな。

つまり・・・と二人でやりたいってわけかよ・・・

マジで仁王変わってるよな・・・急激に。




















◇◇◇





















「丸井!は?」


ならあっち、仁王と二人で花火やってる」


「・・・ったく展開早いっつーの」


「でも・・・仁王、本気っぽいよな」


「まぁね、だから、あたしも幸村も大目に見てるのよ」


はどうなんだよ?」


「仁王のこと?あー・・・好きな分類ではありそうだね」




でも・・・きっと、まだ好きの段階。

多分、愛にはまだなっていない・・・筈。




「でも・・・仁王が今付き合ってる女たちと切れない限りはは渡せない」


「・・・・だよな、やっぱり」


が泣く、それだけは嫌なの」


「お前らしいなー


「当然」




を泣かせる奴は誰であれ許さない。

それが例え・・・が愛する男だとしても。




「丸井、アンタも覚悟しておきなさいよ」


「俺は泣かせないって絶対」


「まぁ・・・そっか」




















◇◇◇





















「花火・・・綺麗」


「そうじゃね」


「昔ね・・・大きい花火を打ち上げてもらったの」


「へぇ・・・」


「それも、すごく綺麗だったけど・・・こうして間近で見る花火もすごく綺麗」


は花火好きかえ?」


「うん、すごく好きだよ」




儚くて・・・でも美しくて・・・

そして、人を感動させることが出来る・・・

本当に、素敵なものだから・・・




「線香花火、好き?」


「うん、好きだけど・・・」


「丸井の花火セットにあった、やる?」


「やりたい!」


「はい、どーぞ」


「ありがとう、雅治くんは?」


「もちろん、やるぜよ」


「じゃあどっちが長く火花を散せていれるか競争ね?」


「望むところじゃ」











† 小さな炎を懸命に燃やし 儚く尽きる、線香花火 †

(花火綺麗だなぁ・・・でも、線香花火ってちょっと寂しくなっちゃうね。)



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