† この視界をうめ尽くす光は何? †
「・・・ここは・・・?」
手首には包帯。
どうして?
「あっ!先輩、目覚ましたっすよー!!」
「・・・あ、・・・か・・・や?」
私は生きてるの?
のところに逝けなかったの・・・?
どうして・・・?!
「もう、無茶しないで下さいよー!俺、本当に心配したんっすよ」
「・・・ここ、何処?」
「病院っす!昨日先輩がいた部屋っすよー!」
「どうして病院なんかにいるの?!私は確かのお墓の前にいたのよ!私はのところに逝こうとしたのよ!どうして私は生きてるのよ!?」
「先輩、落ち着いて!!」
「ねぇ赤也!私はどうして生きてるのよ・・・!どうして!どうして!!」
「先輩!」
「!!」
俺が抱きしめるよりも先に丸井先輩が先輩を抱きしめてた。
「、落ち着けぃ」
「ブン太っ私は死ななきゃいけないのよぉ!生きてちゃいけないのよぉ!」
「俺はが生きててくれて嬉しいぜぃ」
丸井先輩の声は優しかった。
すごく・・・すごく・・・
優しく先輩を抱きしめながら頭を撫で続けていた。
「ブン太ぁ・・・っ」
「大丈夫、大丈夫」
だいぶ落ち着いた先輩は眠ってしまった。
丸井先輩の腕の中で。
安心した寝顔。
でも、痛々しいくらいの涙の痕。
今はどうかゆっくり休んで・・・・・・
◇◇◇
「ねぇねぇ!写真撮ろ!」
「写真ー?」
「そう!私の自慢の友達って写真撮りたいの!」
「うわぁ!楽しそうだね、私も欲しい!」
「じゃあ決定、いいわね?!男共!」
「拒否権くれへんやん」
「俺、の隣がEー!」
「何言ってんのよ、ジロー!の隣は私に決まってるじゃん!」
「俺がの隣だって!」
「姫さんー俺も姫さんの隣がええなぁ」
「岳人も忍足も、勝手なこと言うな!跡部!アンタもの隣を狙おうとするな!」
「・・・チッ」
「はぁ・・・アンタ達は全く・・・仕方ないわねーじゃあ真ん中に立って!」
「え?」
「で、の後ろに跡部と忍足と!で、の前に岳人とジロー!横が私と宍戸!」
「なんで宍戸が隣やねん!」
「唯一こんなかで駄々捏ねなかったから」
「宍戸ズルEー!」
「はいはい動かない!鳳!はやく撮って!」
「はーい」
「長太郎と若と樺くんもあとで一緒に撮ろうねー」
◇◇◇
は丸井と赤也が連れて行った。
多分安心じゃろ。
俺たちは目の前の奴等と話をする。
をここまで連れてきた奴等と・・・・・・
「・・・姫さんは死のうとしたんや」
沈黙を破って言葉を発したのは忍足。
「何だと?!」
「何では死のうとしたんだよ!?」
ここにいるのは俺と真田と桑原。
柳生と柳には幸村に説明に行かした。
幸村の力も必要となる、その為には全てを知らないといけない。
全てというのは無理かも知れんけど、俺たちが知っている限りを・・・
「のことは知ってんだろ。アイツは・・・・・・はそいつのところに逝こうとしたんだよ」
の話に出てきた女。
を庇って死んだ女。
を大切にしていた女。
が殺したと思っている女。
「姫さんはまだ・・・を自分が殺したと思っとる・・・俺たちのせいや」
「俺たちは自分に対する怒りも何もかも全部にぶつけてしまった。の死を一番悲しんでる奴にな・・・」
から話は聞いていた。
その話を聞いて俺たちは氷帝の奴等に怒りを覚えた。
でも・・・はコイツ等氷帝が悪いとは一言も言ってなかった。
ただ、自分が悪いと言うこと。
コイツ等が自分に思いをぶつけてくれている・・・と。
どうして自分に怒りをぶつけているんだと怒る様子もなく、ただ自分を裁いてくれていると・・・
「はお前らに裁いてもらいたいんよ。でも・・・裁く気は無いみたいじゃな」
「あぁ」
「俺らが姫さんを裁くことなんてできひんやろ。姫さんが罪人やったら俺らも罪人や。姫さんを傷つけたからな・・・・・・」
一応はわかってるみたいじゃな。
でも・・・まだちゃんとに逢わせるわけにはいかん。
自分の罪をコイツ等に裁かせようとしているからのぉ・・・
コイツ等が自分を裁いてくれんということがわかったらまた自分を傷つける・・・
自分で自分に・・・・・・傷をつける。
「とりあえず今日は帰れ」
「そうじゃな今日はもうに逢えんよ」
「・・・わかった、帰ろうぜ」
「そうやな」
案外あっさり帰って行った氷帝のふたり。
残された俺たち。
「のとこ行こーぜ」
「うむ」
向かう先は愛しいと想える少女の許・・・・・・
† この視界をうめ尽くす光は何? †
(・・・にとって氷帝は大切な奴ら。)
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