† 辿り着いた先に君がいた †










「はぁ・・・」




結局・・・眠れなかった・・・

うわぁ・・・こんなことじゃ鎌倉侵略疲れちゃうじゃん。




殿」


「あっ御館。お邪魔してますー」




で、今いるのは伽羅御所。

彼等との待ち合わせの場所。




「鎌倉に行かれるそうじゃな」


「はい、行きますよ」


殿・・・一人で抱え込むことは・・・」


「御館、大丈夫です。それよりも・・・平泉のことお願いしますね。泰衡と一緒に」


「うむ・・・わかった」




泰衡と御館が平泉にいるなら本当に安心。

絶対に、絶対に大丈夫だって思える。




「さーて、誰が来るかなー?」




ドキドキ半分、ワクワク半分のこの状態。

今の所一人も現れません。

明朝だよね?

もう、明朝だよね?




「・・・・・・・誰も来ない?」




私が高館に来て約30分くらい。

待ち合わせは10分前が常識じゃないの?!

うわぁ・・・やっぱり私一人で鎌倉侵略決定ですか?




「・・・はまだ来んのか?!」




・・・・・・声が聞こえます。

九郎が怒ってるような叫んでるような声。

この声は・・・外?

とりあえず、行ってみよう。




















◇◇◇





















「あー・・・」


!お前が明朝と言っただろうが!!」




・・・いきなり怒られました。




「そうだよ、明朝って言ったよ。だから待ってたんだけどー伽羅御所の中で」


「中だと?!普通は門の外ではないのか?!」




・・・・・・彼等と意思疎通失敗だったようです。

みんな、門の外で待ってたんだね。

え?みんな・・・?




「みんな、いるの・・・?」


さん!全員いますよ!」


「望美ちゃん・・・」


「ったく・・・九郎の言うとおりだぜ」


「・・・・・・でも、私が一番乗りってことに変わりないもん!!」




私、ちゃんと門から入ってきたし!

その時は誰もいなかったもん。

だから、私が一番乗り。




「まぁ・・・みんな来たんだし、良かったんじゃねぇ?」


「ん、そうだね。・・・みんな来てくれてすごく嬉しいよ」




伽羅御所の中で待ってて、誰も来なくて・・・

不安とかいっぱいで・・・

それでこの嬉しい状況。




「じゃあ頑張って鎌倉に行きますか!」




・・・って思ったんだけど・・・どうやって行こう?

うわぁ・・・船とか全く考えてなかった・・・




、船は必要かい?」


「え?」


「船だよ、船・・・鎌倉へ向かうための」


「うん、必要だね・・・忘れてたけど」


「ちゃんと用意したよ、お前のために」


「熊野の船?」


「あぁ・・・一番の早舟だよ」


「・・・ありがとう、ヒノエ。すごく助かる・・・!!」


「そう、お前のその笑顔が見られるなら用意しておいてよかったな」










† 辿り着いた先に君がいた †

(待ってるから、ずっと、ずーっとね!)



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