† いらない時間なんて存在しない †
「あっちゃー困った」
八尺瓊勾玉手に入れてない。
困った困った。
よし、惟盛探しに行こう。
・・・・・・でも、探しに行くの面倒だなぁ・・・
敦盛のために手に入れたいんだけどなぁ・・・
よし、ここは呼ぼう。
「惟盛でてきなさいー!!」
これでよし。
そのうち現れてくれるでしょう。
「煩いですよ、どこの小娘ですか!?」
「やったー来てくれたー」
楽が出来るのもいいねぇ・・・
叫んできてくれるなんて何か得した気分だね。
そういえばヒノエもそうだったな・・・
「何ですかあなたは!」
「早速だけど・・・敦盛の勾玉ちょーだい」
「はぁ?」
「だーかーら!敦盛から奪った勾玉ちょうだいってば!!」
「誰かと思えば・・・知盛殿と還内府殿が連れ帰った小娘でしたか」
「御託はいいの、とにかくちょうだい!」
我ながらカナリ我侭なこと言ってると思う。
でも・・・もう時間が限られている。
さっき小耳にはさんだのは源氏が和議の申し立てをしたというお話。
「差し上げますよ、私には必要のないものですから」
「ありがとー!やったー!手に入っちゃったよ!!惟盛ありがと!」
これで敦盛も大丈夫だね!
よかったよかった。
さてと・・・そろそろ帰る準備しなくちゃ。
福原事変だもん。
でも、御幸しちゃったよね・・・
まぁ和議の申し立てを源氏がしてきたなら間違いなく福原事変だろうし。
「小娘、名を名乗りなさい」
「え?、」
「そうですか・・・ふふ、覚えていて差し上げますよ」
「あははーそれはそれはありがとうー」
何かちょっとだけフレンドリーな会話?
惟盛ってこれ以降見ないような気が・・・あっ平家の暗躍で逢えるか。
「ーいるか?」
「ん?将臣?どうぞー」
「邪魔するぜ・・・って惟盛もいたのかよ」
「あははーここから惟盛でてきなさいーって叫びました」
「それで来たのか?コイツが?!」
「悪いですか?」
「いや・・・別に」
「それでは失礼しますよ、殿」
「はーい、勾玉ありがとねー」
よし、手に入れたいものは全部手に入れたし・・・
色んなもの見れたし楽しかったねぇ・・・
「で、どうしたの?将臣」
「あー・・・お前はどうするんだ?」
「忙しくなってきたもんねぇーそろそろ望美ちゃんたちのところに帰るよ」
「そっか・・・で、どうやって帰るんだ?」
「大丈夫大丈夫、何とかするから」
「・・・・・・」
「さ、みんなに挨拶しに行かなきゃ」
◇◇◇
「それでは、お世話になりました!」
「殿・・・もう帰ってしまわれるのか?」
「うん、ごめんねー。あっこれ餞別ね」
持っていたチュッパチャップス一式。
とりあえず、帝に手渡す。
「ありがとうなのだ」
うん、なんか喜んでくれたみたいで嬉しいねぇ。
「どういたしまして」
「本当に行くんだな」
「うん、言ってたでしょ。平家が忙しくなるまでって」
「・・・やっぱお前の瞳に殺されそうだぜ」
「意味わかんないよ、将臣」
「ははっ知盛もそう思うよな?」
「あぁ・・・」
「知盛まで酷いー」
「私はそうは思わないぞ、殿!」
「だよねぇー帝はいい子いい子」
頭を撫でてあげればちょっと恥ずかしそうな顔。
でも、まだ帝は小さいし・・・いいよね?
「じゃあ私は行くねー」
多分すぐに逢うことになるけど。
だって次の場面は福原事変。
私はどうしようかな・・・・・・
生田か一ノ谷。
迷うねぇ・・・
「またな!!」
「クッ・・・また逢おうぜ・・・」
「うん、バイバーイ」
何か知盛のまたって言うのに引っかかるんですけど・・・
何となく次は戦場でって聞こえる。
最も、知盛と次に逢うのは戦場・・・
◇◇◇
「」
「あっリズ先生!ナイスタイミング!!」
「・・・・・・」
「始まりますね、福原事変」
「・・・あぁ」
「できる限り運命変えますから」
「あぁ、そうだな・・・」
「大丈夫ですよ、絶対に・・・望美ちゃんは傷つけないようにしますから」
「お前も傷ついてはいけない」
「え?」
「お前が傷つくことも誰も望みはしない」
「・・・・・・ありがとうございます」
「神子も八葉も・・・お前を守るだろう」
「やっぱり・・・守られているだけですか?」
「違う、お前も彼等を守っている」
「え?」
「だから・・・自信を持ちなさい」
「・・・はい、リズ先生」
リズ先生の言葉はやっぱり凄い。
流石・・・先生だねぇ・・・
福原事変。
和議を結ぶことは到底不可能だろうから・・・
だから、せめて誰も傷つかない。
傷つけない。
甘いかもしれないけど・・・そうであって欲しい。
† いらない時間なんて存在しない †
(うん、でも・・・福原に行って本当によかった。)
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