† たとえ君がここにいるのが夢だとしても構わない †
「知盛!ったく、やっと見つけたぜ。一人でどっか行くなよな」
さんざん探し回ってやっと見つけた、熊野に一緒に来た奴。
俺は濡れまくってるって言うのに・・・
コイツは木の下にいるせいか全く濡れていない。
「仕方がないだろう?天の機嫌が悪くなったからな・・・」
「将臣ー」
「?!」
「知盛と雨宿りしてたのーって将臣びしゃびしゃじゃん」
おいでおいでと手招きしてくる。
とりあえず近づいてみる。
「はい、じゃあ屈んでー」
「はぁ?」
「びしゃびしゃだから拭いてあげるー」
「あぁ・・・悪いな」
不意打ちだろ・・・その行動は。
っていうか・・・微妙に睨んでねぇ?知盛の奴。
「いいのいいの、気にしないでー」
「そういえば望美たちは?」
「お宿にいるよー」
「一人で出てきて大丈夫なのか?」
「大丈夫大丈夫、ちゃんと将臣に逢って来るって言ってあるし」
「そっか、俺に用なのか?」
「うん、用だよー」
「どうした?」
「院の傍にいる怨霊どうにかするの手伝って」
「あーあの怨霊か」
「そう、どうにかしなくちゃでしょ?一応」
「一応ってな・・・」
「だって・・・院だよー?」
「はは・・・まぁな」
「それに、私は忙しいの!」
「まぁ・・・あいつらと一緒だしな」
見ただけで何人かはもうに落ちてるよな・・・
まぁ俺も近いものがあるだろうけど。
「みんなは関係ないよー私は知盛に舞を教えてもらわなきゃだから忙しいの!」
「知盛に舞だぁ?」
「そうだよーあと、剣も教えてもらわなきゃ」
「剣?お前、銃、持ってるだろ?」
「剣も欲しいのーあっ知盛、ついでに剣一緒に選んでねー」
「あぁ・・・いいぜ」
「というわけで結構忙しいの」
「お前・・・院を後回しにする気満々だろ?」
「Yes!好きじゃないもん」
「大丈夫なのかよ?」
「大丈夫ー」
「まぁ・・・いいか。舞は教えてやれねぇけど剣なら付き合うぜ?」
「本当?」
「あぁ」
「わーい、先生が二人だね!贅沢!」
知盛が睨んでくるのはこの際無視ってことでいいか。
コイツも・・・あれだな、に落ちた奴決定。
全く、怖い女だぜ。
† たとえ君がここにいるのが夢だとしても構わない †
(ってまぁ、そんなこと考えてる俺も落ちた奴に決定してるけどな。)
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