† 桜の花びら(本当に、人の血を吸ったの?) †










「いーの?未成年」


「あーいいんじゃねぇ?」




三人揃って夜桜見物のようです。

しかも、お酒を片手に。

将臣ってまだ未成年だよね?

まぁこの世界だし・・・いいか。




「お花見なら私も混ぜてよねー」




一人仲間外れにされてるのって悲しいじゃん。

三人とも私のもののはずなのに誰一人誘ってくれなかったなんて酷い!!




「三人で楽しむなんてズルイ」


「悪ぃ悪ぃ」




謝りながら盃にお酒を注いでくれる将臣。

とりあえず、将臣はよしとしよう。

謝ってくれたし。

でも、どうしてこの二人は無反応なの?!

顔そっくりな兄弟ー!!!




「知盛」


「・・・何だ?」


「重衡」


「はい」


「私、いちゃ迷惑なの?」




そんな風に想っちゃうじゃない。

そんな風に無反応だと!

何?私いちゃいけないの?!

男だけでお花見したいの?!




「そういうわけではない・・・さ」


「じゃあどーいうわけよー!!」


「桜はもう見飽きたのかと思ってな・・・」


「見飽きた?どうして?」


「毎日、花見をしているだろう?」




あー確かに。

剣のお稽古の後、毎回お花見って感じだし。

でも・・・




「・・・仲間外れにされるのは嫌」


「姫君、どうかそのようなお顔をなされないで下さい」


「・・・・・・」


「一緒に花見を致しましょう?」


「・・・うん、迷惑じゃない?」


「我等が姫君との宴を迷惑などと言うはずがないでしょう?」


「ホント?」


「はい、本当です」


「誘ってくれないから淋しかったんだよ」




これが本心。

大好きな人たちの仲間に入れてもらえないなんて嫌。




「楽しいことするなら一緒がいい」


「では、これからは必ずお誘いすると約束いたしましょう」


「月に、帰るなよ・・・」


「月?」


「あぁ・・・かぐやの姫は月に帰ってしまうらしいからな・・・」


「私、無理難題言ってないもん」




私のイメージのかぐや姫ってそんな感じ。

求婚してきた男の人に無理難題突きつけてー・・・

私、三人に無理難題言った覚えないし。




「それに、私は・・・三人のこと愛しちゃってるんだから」




だから月に帰ったりしない。

それに、元々私は月の住人じゃないし。




「だから、こうして夜桜を見るときも・・・とにかく、一緒に楽しめることは一緒に楽しみたい」










† 桜の花びら(本当に、人の血を吸ったの?) †

(せっかく一緒の世界にいるんだもんね!!)



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