† 私達の邪魔をするなら遠慮はしませんよ †










「ほらっシズちゃん!これこれ!この赤いの!」


「まぁ踵も低いしいーんじゃねぇ?」


「やっぱりシズちゃんの基準は踵なの?!」


「お前が俺が買ってやった靴履いて怪我すんのが嫌なんだよ」




キュン!

シズちゃんズルイズルイ!!

今日は朝から私のことキュンキュンさせすぎ!!

あーもう大好きだよーー!!!

ラブ!

シズちゃんラブ!




「・・・なんだよ。俺、なんか変なこと言ったか?」


「ううん!しっかりキュンキュンしたけど変なことは言ってないよ!」


「なんだ、キュンキュンって」


「キュンキュンはキュンキュンだよ!あーもう、シズちゃん大好き!」


「・・・は?」


「え、何その反応」




ぽかーんって感じの反応。

おかしいなぁー私、全身全霊でシズちゃんラブって想いを放出してると思うんだけど!

シズちゃんは鈍感さんだから気づかないってこと?!

てかむしろ、実は超絶迷惑だからぽかーん?!

後者だったら私もう立ち直れないよ!!




「いや、なんていうか・・・とりあえず、靴買って来るわ」


「え、あ、うん」




あれれー。

シズちゃん耳まで真っ赤だ。

これって脈ありだなんて勝手な勘違いとか盛大にしちゃっていいのかな?!




「やぁ、。昨日ぶり」


「私、今超絶幸せな気分に浸ってるから邪魔すんな」


「ひどいなぁーは」


「私はひどくない、いたって普通に自分に正直に生きようとしてるだけだから」


「そうだよね、君は清々しいくらい自分に正直だ。でも、何もしてない俺を睨むのはやめて欲しいな」


「てか、早く目の前から消えてよー。シズちゃん今、レジに行ってくれてるんだから」




シズちゃんが臨也のバカヤロウ見つけたら最後。

ドンチャン騒ぎが始まる。

私としてはシズちゃんとの幸せタイムを邪魔されるとかマジ耐えられない!!!




「・・・あぁ、残念だけどもう遅いよ」


「いーざーやーくんよぉ?!なんで池袋にいてしかもに話しかけてんだぁ?!」


「折原臨也のバカヤロウ」




私の幸せタイムを返せ。





















◇◇◇





















「あーもう、なんで臨也は私の幸せな時間をいっつも邪魔してくれるかな」


「そんなの決まってるじゃん。君が好きだからでしょ」


「は?」


「だって俺はシズちゃん以外の人間が好きだからね!!」


「また意味わかんないこと言ってるし」


「何?君が特別に好きだとか言われたかったわけ?」


「まさか!」


「うわっ言い切ったね。ちょっと傷つくなぁー」


「私の言動でアンタが傷つくはずないでしょ」




この子本当にムカつくなぁ!

まぁ真実だから否定もできない・・・というかしないけどね。




「てか、ホントシズちゃんに絡むのやめてよ。シズちゃんアンタのこと超絶嫌いなんだからさー」


「知ってるよ、そんなこと」


「何?知ってて絡むの?そんなにシズちゃんのこと大好きなの?」


「君の思考回路やばいんじゃない?」


「失礼な!」


「てか、君もシズちゃん無視するのやめてあげなよ」


「無視なんてしてないもん!シズちゃん熱しやすく冷めやすいから待ってるんだもん!」


「君、馬鹿だよね」




いくらシズちゃんが熱しやすく冷めやすいタイプでも俺と話して待つのは意味がない。

余計にシズちゃんを熱くさせるだけなのにね。

この子は本当に馬鹿だ。




「アンタ失礼すぎる」


「君に言われたくないよ」




まぁ・・・俺としてはこのままでも全然いいけどね。

シズちゃんがキレようが、がそれに全く気づかない状況であろうが・・・

俺としては面白いだけ。

この子と意思疎通がない会話をするのも嫌いじゃないしね。




「シズちゃーん。私、のど乾いたからお茶しにいこうよー」


「君って本当に誰よりも自己中心的だよね」




しかも、その自己中心さが憎たらしくもあり愛しいなんて馬鹿げてる。

いや、馬鹿げてるのは俺のに対する感情かもね。

あーあ、俺本当になんでこの子のことが好きなんだろうね。

人間が好きだから?

否、そんなに簡単な感情ではない。

もっと複雑でドロドロした歪んだ感情。




「自己中上等。シズちゃんと臨也の喧嘩は器物破損すぎるの」


「器物破損してるのはシズちゃんだけじゃん」


「シズちゃんはいいの!自販機投げる姿はびっくりしたけど、華麗に素敵だったからね!」


「うわっ君本当に自己中だね。てか、シズちゃんを贔屓しすぎ」


「シズちゃんを贔屓せずに何を贔屓しろと?」


「あぁ!本当にムカつくなぁ君は!・・・もう飽きたから俺は新宿に帰るよ」


「それはそれはとっても素敵なことだね!」


「また逢いに来るよ、


「丁重にお断りします」




この子は面白い子。

多分、そんなに俺のこと嫌いじゃないよね・・・・・・今は。

・・・半分は俺の願望かもしれないけど。

らしくない、らしくないなぁ。

そう、らしくなさは全部この歪んだ感情の所為。











† 私達の邪魔をするなら遠慮はしませんよ †

(俺に唯一、ここまで歪んだ特別な感情を抱かせるのは君くらいだよ)



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