† 興味のないことには何も感じない †
キュイキュイ…
なんで?!
なんでシズちゃんキュイキュイありえない音でてんの?!
「シズちゃんー。バニラ一口ちょーだい!ストロベリーと交換で!」
「おぅ」
キュイキュイ…
バニラとかストロベリーとか関係なし?!
シズちゃんだからシェイク飲んでこんなメルヘンな音出るってこと?!
「・・・どうした?」
「バニラ美味しいね!」
あーなんか悔しい!
私もシズちゃんみたいなキュイキュイ、メルヘンな音鳴らしたい!!
「お前、イチゴ好きだよな」
「あ、うん。イチゴはイチゴジャム以外好き」
「イチゴジャムもイチゴじゃねぇーかよ」
「こだわりなの!」
「てか、靴どーすんだよ」
「んー厚底却下されたしなぁー」
「あれ履いたらお前、こけんだろ」
「え、こける前提?!」
「あぁ」
「えぇー私、シズちゃんの中ではドジっ子?!」
「現に何もないとこでよく躓いてただろーが」
「うわっそれを否定できないのが辛い」
うんうん。
確かに私、よく躓くタイプだけどさー。
てか、シズちゃんよく覚えてるよね!
「じゃあ、さっきの店の厚底の横にあった赤いリボンついたパンプスにする」
「・・・どんなのだ?」
「赤いリボンついたパンプスーあとで見に行こうよ、ね?」
「あぁ」
赤いのだったらヒールもそんな高くなかったし!
きっとシズちゃんの許容範囲だよね!
あーでも厚底も捨てがたいなぁー。
シズちゃんと近いっていうのはとっても魅力的!
「ドタチンドタチン。私たち完璧無視されてる?!」
「いや、は無視してる気は全くない。まぁいえば眼中にないってのが正しいな」
「それはまた器用な・・・!」
「は高校の時も静雄にしか興味が全くなかったからな」
「またそれはそれですごいね・・・」
「よし、じゃあ行くか」
「うん!門田くんごちそーさま!狩沢さんと遊馬崎さんもさよならー!」
「またねー」
「ぜひまた!そしていつか2.5次元に招待してくださいね!」
「門田、サンキューな」
「これくらい気にすんな」
◇◇◇
「いやーさすが2.5次元美少女!一筋縄じゃいかないね」
「あんなに自然にアウトオブ眼中されたらもう仕方ないっすよねー」
「うんうん。さすがは2.5次元から三次元に現れた美少女!」
「いちいちお前らの尺で考えんな」
「えぇー」
「しっかし、ドタチンもちゃんには甘い感じだねぇ」
「は?」
「シェイク買ってあげましたもんねー。まぁ俺らにも買ってくれましたけど」
「シェイクくらいなら買ってやるだろ」
「あんなに可愛いもんねぇ、ちゃん」
「我侭女王様タイプでもついつい許しちゃう感じっすよねー」
「あの子は自分の可愛さをわかってるタイプだね」
「でも、そのちょっと黒い部分も可愛さゆえに魅力に変わるお得な美少女!!」
「そうそう、見え隠れする黒い部分はまた魅力!いやー奥が深いね!」
「門田さんも口では惚れてないって言いながらも、美少女の見え隠れする黒い部分に翻弄されてきたタイプっすね!」
「ドタチンを翻弄するとはさすがは2.5次元美少女!」
「お前ら、どうしてもを二次元の住人にしたいんだな」
「いやいや、ドタチン!二次元じゃなくて2.5次元だって!」
「そうっすよ!二次元と三次元を揺れ動く美少女っていうのがさらに魅力を増大させるんですよ!!」
「・・・もう勝手にしてくれ」
「でも、その2.5次元美少女がシズちゃんと付き合ってたとはねぇ・・・」
「いい雰囲気でしたもんね!二人の世界って感じで」
「でもさー付き合ってたって表現が過去形だよね」
「今は付き合ってないんっすか?」
「さぁな。でも高校のときは一年くらいで別れてたな」
「なんで?あんなに今でもラブラブって感じなのに!」
「色々あったんだよ・・・色々な」
† 興味のないことには何も感じない †
(ここまでアウトオブ眼中にされたらもういっそ清々しいね!)
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