† 甘くもなく苦くもない恋の話 †










「シズちゃんシズちゃん!私、これがいい!」


「・・・昨日履いてたのとカナリ違うくないか?」


「うん、違う。ダメ?」


「いや別にいーんだけど、踵高すぎねぇか?」


「高いのがいーの!」


「そういうもんか?」


「そーいうもの!」




まぁ・・・似合わないことはないと思うんだけどな。

ただ、そんな踵高い靴履いてたらこけるんじゃねぇ?

ただでさえよく躓くタイプだっていうのに・・・

とりあえず、この靴はには危険すぎんだろ。




「やっぱダメだ」


「えぇー」


「もっと低いのにしとけ」


「低いのじゃダメなの」


「なんでだよ」


「シズちゃんが遠い」


「は?」


「シズちゃん、私との身長差わかってる?私は平均以下だし、シズちゃんは平均以上なんだよ」


「だからなんだって言うんだよ」


「みなまで言わせる気?!」


「わかんねぇーから聞いてんだろ!!」


「逆ギレ?逆ギレなの?!」


「あぁ”?!」


「うわぁーんっっ!乙女心のわかんないシズちゃんのバカヤロウー!!」


「わかるわけねぇーだろ!!!」




なんなんだよ、コイツ。

意味がわかんねぇ・・・

俺との身長差がなんだってんだよ。

そんなの今に始まったことでもねぇだろうが。




「静雄、。店の外まで声が聞こえてたぜ」


「門田」


「え?門田くん?!うわぁー久しぶりだね!」


「あぁ」


「2.5次元美少女がドタチンと喋ってる!!」


「やっぱ2.5次元だからできる技っすかね?!」


「二次元じゃ会話は無理だもんね!」


「門田くーん」


「あの二人は無視しとけ。そうすればそこまで害はないはずだから」


「あぁ!ドタチンひどい!私たちは2.5次元美少女とお近づきになりたいだけなのに!!」


「そうっすよ!門田さんが独り占めなんてズルいっすよ!!」


「・・・


「ん?」


「狩沢と遊馬崎だ」


「えぇ?!それだけ?!」


「後はしたけりゃ自分で自己紹介でもなんでもしろ」


「あはっなんかよくわかんないけど私はって言います」


「ゆまっちどうするよ!2.5次元美少女に自己紹介されちゃったよ!!」


「これはまさしく2.5次元にご招待ってやつっすかね?!」


「門田くんの友達って面白いねー」


「門田、なんか用でもあったのか?」


「いや、別に用はない」


「ドタチンはシズちゃんとちゃんが喧嘩勃発な雰囲気だったから声かけに来たんだよねー」


「あっそーなんだ。じゃあさ、マック行こうよマック」


「は?」


「私、シェイクが飲みたい気分なの」





















◇◇◇





















「私、ストロベリー!」


「俺、バニラな」


「・・・、静雄。その当然って顔して言うのは高校のときとかわんねぇのかよ」


「え?門田くんが買ってくれるんじゃないの?」


「あのなぁ・・・まぁシェイクくらいいいけどさ。狩沢、遊馬崎はどうすんだ?」


「え、あーじゃあバニラで」


「俺はチョコレートでお願いします」


「門田くーん。先に行って座ってるねー」


「あぁ」


「じゃ、シズちゃん行こ」


「おぅ」


「ゆまっちゆまっち。ちゃんは女王様タイプ?!」


「っぽいっすね!!」


「ドタチンも従順なもんだよねー」


「は?」


「これはズバリちゃんに惚れてたな!」


「ですよね!我侭女王様タイプの美少女!そりゃ頼れる兄貴分の門田さんはメロメロっすよね!」


「馬鹿なこと言うな」


「えぇー違うのー?」


「違う」


「でも、究極の美少女じゃないっすかー!!」


「そうだよ!あそこまで2.5次元に近い美少女はなかなかいないって!」


「一応教えといてやるけど、アイツら付き合ってたんだぞ」


「え?アイツらってもしかして・・・」


と静雄だ」


「えぇ?!あのシズちゃんとちゃんが?!」


「それはまた意外な!いや、お似合いだとは思うんですけど!」


「シズちゃんってロリコンだったんだ・・・」


「ロリコンってなぁ・・・同じ歳だっつーの」










† 甘くもなく苦くもない恋の話 †

(とりあえず、静雄にはロリコンだなんて言うなよ。絶対キレっから)



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