† 思いが届けばそれほど幸せなことはないのに †
「ハーイ、静雄、トム寿司喰いネェ!」
「三人な、サイモン」
「オー。オ嬢サンハジメマシテネ!」
「あ、はい。初めましてです」
イラつくイラつくイラつく。
イラつくイラつくイラつく。
なんで、とノミ蟲が一緒にいたんだよ!!!
「静雄イライラネ、寿司喰えばイライラナクナル」
「うっせぇ、サイモン!!」
「シズちゃん。八つ当たりはダメでしょ!いくら臨也がムカつくからって!!」
「・・・・・・」
「静雄、ちゃん!とりあえず、中に入れ。目立ってるから」
「・・・はい」
「あ、はーい」
◇◇◇
「ちゃん、なんか食いたいのとかあるか?」
「えっとー・・・ごめんなさい、わかんないです」
「じゃーサイモン。一番安い握りのコース三人前な」
「ハーイ、トムシャチョー」
「で、シズちゃん、どーしたの?」
「・・・・・・なんで、ノミ蟲と一緒にいたんだよ」
「あー待ち合わせの時間より早くついたから本屋にでも行こうかと思って歩いてたら絡まれた」
絡まれたって表現が正しいよね!
好き好んで臨也とお茶してたわけじゃないし!!
「で、折角だからあの悲惨な部屋についての回答を求めたってわけですよ」
「・・・・・・そうか」
「シズちゃん安心して!盗聴器とかないって!」
「信じらんねぇ・・・!!」
「だいじょーぶ!ちゃんと新羅にも調べてもらったから!」
新羅も盗聴器とかそういう類のものはなかったって言ってたもんね!
私だってシズちゃん同様、臨也の言葉だけだったら信じらんないもん!
「そーか、ならいいけど」
はっ!
でも、もしまだ調べてもらえてなかったらもう1日くらいシズちゃんに泊めてもらえた?!
「あぁー!失敗したぁーーー!!」
「は?」
「いや、まだ調べてもらえてなかったらもう1日くらい泊めてもらえたかなぁーなんて」
あーでも、シズちゃん寝れなかったみたいだしなぁ。
さすがに2日連続で睡眠不足は悪いよね・・・
「あうっ」
そんなことを言えば、シズちゃんから痛いデコピンを一発。
シズちゃん、力加減はしてくれたんだろうけど、だろうけど・・・!!
めちゃくちゃ痛いです。
あー涙出てきた・・・
「大丈夫か?ちゃん・・・」
「あはは・・・調子に乗りました。非常に痛いです」
あ、でもシズちゃんのご機嫌がちょっと直ったっぽい?
それならこの痛みは意味のある痛みだね!!
「シズちゃーん。ごめんなさい、馬鹿なこと言ってごめんね」
本心ではあるんだけどね!
シズちゃんの家に泊めてもらいたいのは本心!!
だってシズちゃんと一緒にいたいもん!!
・・・5年くらい逢わないようにしてきたのにね。
でも、逢ってしまったら想いが溢れて溢れて・・・
ウザい位にシズちゃんに絡んでる。
・・・まだ、2日目だけどね。
てか、あれ?今の私の状況ってウザヤと一緒じゃない?!
「シズちゃん!私をウザヤと一緒にしないでね!!!」
「・・・一緒にするわけねぇーだろ」
「そうだよね!!」
これでウザヤと同じ扱い受けたら・・・
私、一生立ち直れないかもしれない。
「握り三人前オマチドーネ!」
「うわぁー美味しそう美味しそう!!」
「ハジメマシテノオ嬢サンニハ赤出汁サービスヨー」
「え?いいんですか?」
「イイノイイノー。コレカラご贔屓ニネー」
すっごい美味しそうなお寿司と赤出汁。
しかも、お店の人も明るいいい人っぽいし!!
それにそれに!シズちゃんが常連サンっぽいし!!
・・・最後の一言は、私ストーカーっぽい気がするけど・・・!
「あぁ、ちゃん」
「はい?」
「なんか飲むか?静雄と同級生ってことは未成年ではないんだよな」
「あ、はい。未成年じゃないでーす」
よく聞かれるけど!止められるけど!
そーいえば、このお店では聞かれなかったなぁー。
「ビールやら色々あるが・・・」
「ビールは苦いから苦手なんです」
「ははっ静雄と一緒だな」
「え?シズちゃんビール苦手?」
「・・・あぁ、飲めないことはねぇけど」
「わーわー!一緒だね!」
「どうだ、日本酒でも飲むか?ここに置いてあるものはなかなかどれもいけんべ」
「あっはい。辛すぎないのならだいじょーぶです」
「サイモン。口当たりのいい日本酒を3合な」
「マイドアリー」
「・・・大丈夫なのか?てか、お前が酒飲めるイメージがねぇ・・・」
「んー明日お休みだし、だいじょーぶ。ちなみにビール以外なら飲めるよ」
「あんま飲み過ぎんなよ」
「わかってるよー。あ、でも飲みすぎて歩けなくなったら家まで運んでね、シズちゃん」
「ぜってぇー置いて帰る」
「なっひどーい!」
† 思いが届けばそれほど幸せなことはないのに †
(シズちゃん優しいから、絶対そんなことできないくせにね!!)
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