† 人生って不思議だね、あの時諦めた君が今俺の横に居るんだから †










・・・てか、寝るの早ぇし。

こっちはこの距離で無防備に寝やがってる好きな奴に対して、理性やらなんやら総動員してるってのに。

はぁ・・・

俺のことコイツ、どう思ってんだろうな・・・




「・・・んー・・・」


「なっ」




絡みつくちっせぇ身体。

まるで抱き枕のような扱い。

・・・こんなゴツゴツした男に抱きついても気持ちよかねぇーだろうにな。

・・・と言うか、近ぇ。

近すぎる。

コイツ、わざとじゃねぇーだろうな・・・!

寝れねぇ・・・!!




「・・・っ!!」




寝返りをうったせいか、乱れた服の隙間から見える肌。

肩にある、刃物傷。

・・・やっぱ、痕残っちまってるんだな。

何年経っても、忘れることができねぇ・・・

今でも夢に見る、あの光景との笑顔。

守りたい、でも傍にはいられない。

まぁ、結局卒業までずっと一緒にいたんだよな・・・

恋人としてではなかったけど。




「・・・ごめんな」




俺はあの頃と変わらず、謝ることしかできない。

でも、もしも・・・叶うのなら・・・

傍にいたい。

が俺を必要としてくれるなら傍にいてやりたい。

・・・なんて、な。

てか、寝れねぇ・・・




















◇◇◇




















「ん・・・朝、」




おー見事にいい時間、さすが私。

携帯のアラームが鳴る3分前。

・・・あれ、なんかベッドが狭い。

てか、なんか抱きつき心地がいい・・・ってシズちゃん?!

私、シズちゃんを抱き枕扱い?!

あーそうだそうだ、シズちゃんの家に泊めてもらったんだ。

・・・私、よく寝れたよね!!

大好きな人が隣で寝てるのによく我慢した、自分!

・・・寝ながら無意識的に抱きついたっぽいけど。





PiPiPi...





げ、アラーム!!

あーもう静かにそーっとベッドから出ようと思ったに。

さすがにシズちゃん起きちゃうよね。




「・・・はよ」


「おはよーシズちゃん。ごめん、やっぱり起こした」


「いや、起きてたし」


「え、」


「ねみぃ・・・」


「ごめんね、シズちゃん!やっぱり狭くて寝にくかったんだよね!!」


「ちげぇよ」


「え?」




ホント眠そうだなぁーシズちゃん。

悪いことしちゃった。

てか、元はと言えば臨也が悪い。

・・・・・・今、その名前出したらシズちゃん超絶不機嫌最高潮になりそうだから言わないけど!




「あー時間大丈夫か?アラーム鳴り続けてるけど」


「あーうん、用意しなきゃ。シズちゃん寝てなよ」


「いや、起きる」


「でも、」


「コーヒーでいいか?後は・・・食パンくらいなら焼いてやれるけど」


「い、いや!非常に嬉しいお言葉だけど、そこまで迷惑かけるわけには!!」


「気にすんな。用意でもしとけ」


「・・・・・・はぁーい」




シズちゃん優しいなぁー。

なんていうか・・・手馴れてる。

やっぱりこういうこと日常茶飯事なのかな?!

嫌だ、ぜぇーったいに嫌だ!

私だけが特別がいい!!

・・・とりあえず、用意しよ。

顔洗って着替えて・・・化粧して。

後は新羅に電話・・・は、お昼休みにでもしよう。










† 人生って不思議だね、あの時諦めた君が今俺の横に居るんだから †

(シズちゃんに寝ぼけてでも抱きついたなんて私、欲求不満なのかな?!)



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