† 心の中の好きが口から滑り落ちて君の耳から心へと、響くかな? †










まさか、が池袋にいるなんて思わなかった。

しかも、隣とか・・・

嬉しさと、同時に、気まずさ。




「・・・・・・」


「どうした?入らないのか?」


「ちょっと入りたくない」


「は?」


「あーなんで知ってるんだろ。てか、なんの嫌がらせだろ」


「なんだよ、部屋になんかあったか?」


「シズちゃんは見ないほうがいいよ。絶対にキレるから」




の言葉を無視して、扉を開ける。




「あー開けちゃった」




部屋の中には積まれたダンボールと調度品。

・・・と、明らかに嫌がらせのように散らばる花やら羽根やら。

そんな嫌がらせをやりやがった人間は丁寧に名前まで明かしている。




「・・・なんだよ、この部屋」


「そんなの私が聞きたいよ」


「とりあえず、今から臨也の野郎ぶん殴ってくるわ」


「いや、ちょっと待ってよ」


「は?」


「臨也を殴るのは明日以降にしてさ、今日は私をシズちゃんの家に泊めてください」


「な、何言ってんだ?!」


「だってさ、この状態だよ。何が仕掛けられてるかわかったもんじゃないよ」


「あー」


「だからね、泊めて?ついでに欲を言えばお風呂とか貸して!」




・・・・・・。

どうするか。

確かに、のいうことは一理ある。

何が仕掛けれれていてもおかしくない。

そんな部屋にを一人にするなんて・・・できない。

・・・つまりは、俺の家に泊めることになる。

それはそれで拙いだろ!!

・・・・・・。




「・・・・・・」


「・・・・・・」


「・・・・・・」


「・・・・・・」


「・・・仕方ないか」




臨也の野郎が何を仕掛けたかもわかんねぇー部屋にいさせるよりかはマシだよな。

・・・・・・。

問題は、俺が耐えられるかな・・・

好きな女が部屋に泊まるとか・・・普通に考えらんねぇ・・・




「シズちゃん?どーしたの?やっぱり私を泊めるの嫌?」




・・・・・・なんだよ、この可愛いイキモノ。

上目がちに俺を見上げてくる姿は正直、反則だろ・・・

耐えられんのかな・・・俺。

いや、耐えろ、俺。




「ほら、早く入れ」


「うん!」




















◇◇◇




















「シズちゃんの部屋だぁーシズちゃんの匂いがいっぱーい」




シズちゃんってやっぱり優しいよね。

いくら臨也の嫌がらせされた部屋を見たとしても、私のこと泊めてくれるし。

先にお風呂入らせてくれたし。

私、何年かぶりにあった高校時代の同級生なのにね。

・・・・・・元カノだけど。

てか、シズちゃんって実はいつもこうなの?!

困ってる色んな女の子普通に泊めちゃったりするとか?!

そんなの嫌、絶対嫌!!

私だけが特別がいいの!!!




「・・・何唸ってんだ?」


「あっシズちゃ・・・っっ!!」




・・・何、このカッコいい人。

いや、シズちゃんは高校の時も十分カッコよかったけど!!

でも、お風呂上がりの・・・そう、水も滴るいい男っていうのはズルイズルイ!!!




「どうした?マジマジと見て・・・これ飲みたいのか?」


「牛乳嫌い!!」


「ははっ相変わらずなんだな。だから、ちっせぇままなんだ」


「むぅ」




その通りだけど!!

高校のときから全然身長も伸びてないと思われるけど!!

でも、牛乳は嫌い!!!!

あーでも、シズちゃんと間接チュー・・・




「ほら、これやるから。むくれんなって」


「あっイチゴミルク!!」


「これは好きだったよな」


「うん、好き!!」




・・・てか、なんでシズちゃんイチゴミルクも冷蔵庫に常備してんの?!




「ん?どうした?」


「なんで、イチゴミルクあるの?」


「は?」


「シズちゃん、高校の時も私がイチゴミルク飲んでても飲まなかったよね」




あー私、今すごい必死になってる。

だって、シズちゃんに女の影とか耐えらんない!!!

もちろん、セルティは除くんだけど!

だってだって、シズちゃんとセルティは親友なんだもんね!




「・・・一昨日、夢にお前が出てきて・・・気づいたら買ってたんだよ」


「え?」


「あー恥ずい。けど、買って正解だったな」




あーズルイ。

その笑った顔は反則。

やっぱり私、シズちゃんのこと好きなんだなぁー。

何年も片想い。

しつこいよね・・・うん。




「飲まないのか?」


「飲む飲む!ありがと!」


「てか、お前明日仕事だよな?」


「あ、うん。しっかりお仕事でーす。シズちゃんは?」


「俺も仕事。そんな朝早くはねぇーけど」


「私は早いんだけど、起こさないようにそっと出て行くね」


「いや、起こせよ」


「え、でも普通に早いよ」


「いいから」


「んーわかった」


「てか、もう寝ないと起きれねぇんじゃね?お前、結構睡眠時間長かったよな」


「うわっもうこんな時間?!あ、じゃーソファー貸してください」


「は?」


「え、ソファー貸してもらっちゃダメ?」


「ベッド使えよ」


「いや、それは無理!悪いし!」


「女をソファーで寝かせるわけにもいかねぇーだろ!!」


「えーソファーでいいよ。泊めてもらうんだし」


「ダメだ。ベッドで寝ろ」


「・・・・・・じゃー一緒に寝よ」


「は?」


「シズちゃんのベッド大きいし。私、ちっさいからぬいぐるみだと思って!」


「・・・・・・」




あ、シズちゃん考え込んでる。

やっぱりダメかなぁ?

シズちゃんって硬派で律儀なタイプだもんねー。

でも、私としてはシズちゃんをソファーで寝かせるなんてこともしたくないわけで・・・

よし、こうなったら最終手段に出よう。




「・・・シズちゃんがベッドで寝ないって言うなら私、自分の家に帰る」


「・・・・・・」


「・・・・・・」


「・・・お前、わざと言ってんだろ!!!」


「本気だもーん!!」


「・・・あーわかった、わかったよ!寝ればいーんだろ、寝れば!!!」


「うん、よろしい」


「その代わり、何が起こっても知らねぇーからな」


「・・・シズちゃん、もしかして欲求不満?」


ちゃんよぉー三途の川でも拝ませてやろーか?」


「遠慮させてくださーい」


「ほら、早く寝ろ。言っとくが俺は起こさねぇからな」


「あ、シズちゃん。私、6時40分に起きたいから」


「だから、起こさねぇって言ってんだろ!!」


「えーでも、シズちゃんはなんだかんだ言って私が起きなかったら起こしてくれるよね?」


「なっ」


「シズちゃんだーい好き!おやすみなさーい!!」










† 心の中の好きが口から滑り落ちて君の耳から心へと、響くかな? †

(大好き大好きだーい好き!やっぱり私、シズちゃんのこと大好きみたい!)



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