† 貴方と100回出会ったら、きっと100回恋におちる †










「・・・何、この集まり。人が多すぎる」




しかも、みんながみんな携帯見てて・・・

着信音が一斉に鳴り響いてる感じ。

何、この状況。

私はただ、自分の家を探してるだけなのに!!




「あーもう全然わかんないし」




人多すぎて道もよくわかんないし。

おまけに暗いから、地図にある目印も目印になってない!

やっぱり、一回くらい見に来るべきだったかな・・・




「あ、すみませーん!」


「あ、はい。なんすか?」


「・・・・・・あれ?」




金髪の人はいい人!

っていう、偏見から金髪の人を選んで話しかけたのはいいけど・・・

間違えたかも。

サングラスにバーテン服の金髪の、パッと見怖そうなお兄さん。

でも、その人はなんだか見知った声で・・・

てか、忘れるはずも、間違えるはずもない。




「シズちゃん?」


「・・・・・・か?」


「やっぱりシズちゃんだシズちゃん!高校卒業以来だね!!」


「久しぶりだな」


「うん!」




シズちゃんだぁ・・・

抱きつきたい、抱きついてもいいかな・・・

あーもう、我慢なんてできない!




「うわっ」


「シズちゃんだぁーーー!!!」


「・・・ったく、仕方ねぇーな・・・」




高校時代よりも大きくなってるなぁーシズちゃん。

私がいきなり抱きついてもビクともしないし。

まぁ、それは高校時代もそうだったか。

でも、やっぱり男の子だよねー。

私なんて、全然身長も伸びてないし変わってない。

あぁ・・・でも、シズちゃんの照れて笑った顔は変わらないなぁー。

大好き!




「てか、なんで池袋にいるんだ?」


「あ、うん。今日引っ越してきたんだー」


「池袋にか?」


「そう。仕事が異動になってね。で、シズちゃん相談なんだけど、このマンション知ってる?」


「え。あー・・・知ってる」


「ホント?!」


「てか、ここ俺が住んでるマンション」


「・・・は?」


「しかも隣だな。そーいや、隣空いてたわ」




ちょっと待て。

えっと確か・・・このマンション紹介してくれて色々契約とかしてくれたのは新羅。

新羅はシズちゃんが住んでるマンションくらい知ってて当然だよね?

つまりは・・・嵌められたと?

新羅ならやりかねない。

自分はセルティと一緒に住んでて幸せだから幸せをおすそ分け!ってやつ?!




「偶然ってあるんだな」


「え、あーうん」




ごめん、シズちゃん。

とーっても素敵な笑顔で言ってくれたけど・・・

偶然じゃない可能性が大いにあります。




「じゃあ、帰るか」


「え?」


「迷ってたんだろ?」


「あ、うん。全く持ってその通りです」


「送るってのも変だし、俺も帰ることになるから帰るってのが一番合ってるだろ」


「確かに!じゃーシズちゃん、帰ろー」


「おぅ」




















◇◇◇




















「シズシズが女の子に抱きつかれてる」


「は?」


「うわぁーマジっすね」


「しかも、遠目に見ても結構な美少女だと思われる!!」


「静雄に抱きつくとかどんな女だよ・・・あーなるほどな」


「なんかドタチン一人で納得?」


「あぁ、抱きついてもおかしくない奴だ」




それこそ、そんな光景何度も目にしてたしな。

まぁ、まず静雄が抱きつかれてキレるはずもない。




「知り合いっすか?」


「高校時代の同級生だ」


「え?」


「同級生?!美少女なのに?!!今現在進行形で高校生って感じなのに?!」


「確か普通に会社員してるって聞いたな」


「じゃあ、年齢不詳の美少女会社員っすね!!」


「いや、年齢不祥でも何でもねぇーよ」


「夢がないなぁードタチンは!!」


「なんでも二次元にするな」


「いやいや!あの子は二次元から出てきたタイプの子だよ!!」


「どんなタイプだよ・・・」










† 貴方と100回出会ったら、きっと100回恋におちる †

(まぁ・・・普通では色んな意味でなかった奴だけどな)



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