† 彼を愛しいと想う人がたくさん居ても、彼が愛しいと想う人は1人だけ †
「ねぇ、シズちゃん」
「ん?」
「罪歌たちにいっぱい愛してるって言われて嬉しかった?」
俺の膝の上に乗っかったがそう問いかけてきた。
てか、顔近いって。
・・・まぁ、嫌じゃねぇーけど・・・キスしたくなるだろーが。
「シズちゃーん?」
「・・・正直、嬉しくないことはなかった」
たくさん浴びせられる愛の言葉。
たくさん与えられる愛の言葉。
人から・・・以外の人間からは愛されることがなかった自分。
そんな俺に対して、紡がれる愛の言葉は正直、嬉しかった。
「シズちゃん言い方が遠まわしだよー。素直に嬉しかったって言えばいいのに」
「でも、俺にはあいつらの言葉よりもずっとお前の言葉のほうが嬉しいというか、お前じゃないとダメなんだ」
そうだ。
以外の愛の言葉を俺を満たしてはくれない。
嬉しいものであっても、足りない、満たされない。
「シズちゃん、ズルイ!!ずるいよ!キュンってするじゃん!!」
「赤くなんな!!こっちまで恥ずかしくなんだろーが!!」
「だってだって!・・んっ?!」
言葉を紡ぐの唇を自分のそれで塞ぐ。
何度も貪り、喰らいつく。
そんな俺のむちゃくちゃな口付けに必死で返してくる姿は、なんと言うか・・・
何だよ、この可愛いイキモノ。
「・・・シズちゃんってチューするの好きだよね」
「・・・嫌だったか?」
もし仮にイヤだって言われたら、俺は・・・
凹む。
超絶凹む。
多分、取り返しのつかないくらい凹む。
「んーん。シズちゃんのチュー好きだよ。息もできないくらい食べつくされちゃう感じが特に」
「何だよ、それ」
「んー情熱的?シズちゃん、私のこと大好きだもんねー」
・・・余裕な顔してやがる。
でも、そんな顔も嫌いじゃない。
むしろ好きで、愛していて、絶対にには敵わねぇって思い知らされる。
「ね、シズちゃん。私、シズちゃんに隠し事とかしたくないから言っちゃうけどね、私も斬られかけたんだ」
「は?」
「斬られなかったんだけどね」
「ちょっと待て」
「ん?」
「いつだ」
「えっと、一昨日かな?」
「なんで言わなかった?」
「シズちゃん怒るの目に見えてわかってたし、それこそ殺しかねないし」
否定は出来ない。
殺さないか、と聞かれたら恐らく殺す、ぶっ殺すって答える。
を斬ろうとしたなんぞ、万死に値しても過言じゃねぇ・・・
・・・あぁ、殴りたい。
今すぐ、臨也ぶっ殺してぇ。
「私、斬られなかったからいいかなぁーって。サイモンにも内緒にしてもらっちゃった」
なんて言って笑いやがる。
俺の気持ちも知らねぇで・・・いや、わかってるか。
「ついでに付け加えるとね、私が斬られなかったのは臨也が私を庇ったから。あ、でも臨也も斬られてないよ」
「おい、」
「ん?」
「なんで今、それを言う?」
「んー私のため?シズちゃんに内緒事したくないっていう私の勝手なの」
「・・・・・・大丈夫、なんだろうな?本当に」
「うん、大丈夫だよ」
「もし、のこと斬ろうとした奴殴りたくなったら言えよ。俺が代わりに殴ってやっから」
「あら、それは素敵。きっと、私を斬ろうとしたことを後悔したくなるだろうね」
「あと・・・一発殴らせろ」
「え?」
「隠し事した罰だ」
「・・・んー仕方ないか。いーよ、シズちゃんの好きにして」
† 彼を愛しいと想う人がたくさん居ても、彼が愛しいと想う人は1人だけ †
(わかっててやりやがるから性質が悪い)
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