† 思いを全て刃に変えて †
「静雄、愛してる、愛してるわ、愛してる、愛してる、愛してる。逢いたい、逢いたい」
「あーウザい。心底ウザい、こんな気持ち初めてなくらいウザい」
杏里ちゃんにはああ言ったものの・・・
実際目の前でシズちゃんのこと愛してる、愛してる言われたらウザかった!
ごめん、杏里ちゃん。
どーでもいいなんて嘘でした。
「あなた、私の邪魔をするのね。でも、いいわ。あなたも愛してるわ、」
「いらない。あなたの愛なんていらないよ、罪歌」
罪歌のシズちゃんに対しての愛してるの言葉はいらない。
当然、私に対しての愛してるの言葉もいらない。
てか、ログで見た時には心底どうでもよくて、気にもならなかったけど・・・
実際、目の前で愛してるなんて口走られたらウザいし、ムカつくね!
「あなた邪魔ね。私はこんなにも愛しているのに」
「いらない、あなたの愛なんていらない」
私にはシズちゃんと臨也の二人からもらう愛だけでいい。
それ以外はいらない。
シズちゃんも臨也も私の愛以外欲しないで欲しい。
なんて、とっても我侭で残酷。
私は二人の愛を欲しているのに、二人には私の愛しかあげないなんて。
それ以外はイヤだって、なんて我侭。
「、斬るわ。だって愛しているのだもの」
「私は斬られない。絶対に斬られない」
「愛してる、愛してる、愛してる。、愛してるわ」
「イヤ、いらない、あなたの愛なんて絶対にいらない、いらない」
斬られる。
そう思った瞬間、私の前には黒い人間。
「あーもう、なんでそんな傘で対峙する気になってるんだろうね、」
「い、ざや・・・?」
罪歌に斬られたのは私じゃない。
斬られたのは臨也。
私を庇って、斬られたのは臨也。
「臨也、なんで」
「なんでって決まってるじゃん。俺はのこと愛してるの」
「いざや・・・」
「ほら、泣かないでよ。上着斬られただけだし、シズちゃんの攻撃のほうがヒドイから」
「折原臨也。私はあなたも愛してるわ。だから、斬ったのよ」
「残念、斬られてないよ。それに俺はお前を愛していないよ。俺が唯一愛しているのはだけだからね」
「・・・殴る。絶対、罪歌殴る」
私は、罪歌を許せない。
ごめんね、杏里ちゃん。
私はやっぱり心のせまぁーい大人でした。
「私はあなたも愛しているのよ、。だから、斬ってあげるわ」
「喧嘩、ヨクナイ」
「サイモン!!」
「、喧嘩ヨクナイ」
「イヤ、私は喧嘩売られたほうなんだけどなぁー?でも、助かったよ、サイモン」
サイモンの一撃で、臨也を斬った罪歌は気を失った。
多分、もう襲ってこない。
・・・・・・多分。
「、常連、寿司食イニコイ」
「はいはい、わかったわかった。また、行くから・・・だから、私が斬られそうになったこと絶対にシズちゃんに言わないでね」
「ワカッタ」
「ありがと。さーって、臨也・・・ホントに大丈夫?」
「あぁ、見てみなよ」
「・・・あ、ホントだ、斬られてない」
「だから操られてもいないしね」
「・・・臨也が操られたらどうなるかちょっと見たかった気もするけどね」
「俺はきっと操れないよ」
「え?」
「だって、俺はのこと愛しちゃってるからね」
「・・・・・・バーカ」
「あっれー?顔赤いよ?」
「ウザい、臨也ウザい、うざや」
「それはちょっと傷つくなぁ?さてと、じゃあ行こうか」
「え?どこへ?」
「新羅の家」
「え、なんで?今から新羅の家とかなんで?」
「答えは簡単。君を軟禁するためだよ」
† 思いを全て刃に変えて †
(愛されてる、そんなの知ってる。ずっとずっと愛されてるんだもん)
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