† 誰かが強制したのではない、皆が導かれて集まったのだ †
「いつの間にかこんなに増えてたんだ、ダラーズって」
「あっっち!やっぱり、っちもダラーズのメンバーだったんだねぇ」
「狩沢ちゃん。まぁ一応ね」
しかし、多いなぁ人。
しかも、全員携帯片手に・・・ある特定の人物を見つめてる。
私はそんなことしてないんだけど。
別に、興味ないし。
あーでも、ここに来ちゃってる以上、興味あるってことになっちゃうかなぁー。
あっシズちゃんはっけーん。
「シズちゃん、シズちゃん」
「、何してんだ?」
「流行に乗ってみた!シズちゃんも?」
「なんかメール着たからな。たまたま近くにいたから来てみた」
「そっかそっか。でも、ホント人多いよねー」
「あぁ」
「でも、まぁ・・・面白いもの見れたしいっか」
「は?」
「シズちゃんー今日、家来る?家来る?一緒に帰ろうよープリンでも買ってさ」
「おぅ」
ホント、ある意味面白いもの見れたや。
ダラーズという名の無色の集団。
その創始者の、高校生・・・・・・竜ヶ峰帝人クン。
彼は、選んでしまった・・・あの黒い盤上で手駒とされようとしてることも知らずに。
まぁ、仕方ないか。
彼は非日常を欲しているようだし。
あーあ、どうなることやら。
あ、臨也が帝人くんに近づいた。
シズちゃんが見つけるとまた厄介なことになりかねないし、ここは無視して家に直行。
あ、でもコンビニには行かなきゃ。
「どうした?」
「んーん、なんでもないよー。あ、どのコンビニプリンにする?」
「セブン」
「りょーかい。新作のお菓子とか出てるといーね!」
◇◇◇
PiPiPi…
「ん?お前のじゃねぇ?」
「あ、うん。でもきっと臨也からだから無視してオッケェー」
あ、臨也の名前でシズちゃんの眉間に皺がよった!
あーもう、ホント愛されてるよねぇー臨也って。
いいな、いいなぁー。
私もシズちゃんに思いっきりもっともっと愛されたい!!
もちろん、優しいシズちゃんも超絶大好きだけどね!
「それよりプリンプリン。どっちにしよっかなぁー」
「両方買えばいいだろ」
「シズちゃん今何時だと思ってる?」
「は?今は・・・11時30分だろ。ここの時計が間違ってねぇなら」
「そう、11時30分。乙女としてはね、なかなか甘いものに手を出すには勇気がいる時間なの!」
「わけわかんねぇ・・・」
「ほら、夜に甘いもの食べると太るって言うじゃん?」
「・・・お前はもうちょい太ってもいいだろ」
「ノーだよノー!シズちゃんもっと乙女心をわかってよ!!」
「・・・・・・」
「って!!そんな無言で二つとも籠に入れないの!」
「・・・半分こ」
「へ?」
「半分こすりゃーいいだろ」
「あ!その手があった!シズちゃん頭いいー!!」
「これだけでいいか?」
「うん」
「じゃあレジ行ってくる」
「あっお願いねー」
あ、そうだ。
そろそろ見とこう・・・恐らく臨也からだと思われるメール。
・・・・・・あ、やっぱり臨也だった。
「いや、別に聞いてないんだけどねぇ・・・」
メールの内容は、ダラーズの創始者と会話したってこと。
と、ダラーズの由来。
それと、最後に付け加えられるように並べられた文字列。
「セルティが張間美香の首が自分の首じゃないことを知ったよ、あと新羅がしたこともね」
そっか、知っちゃったんだ・・・セルティ。
「・・・?」
「あ、シズちゃん。ごめん、ありがとー」
携帯を閉じてシズちゃんの立っている自動ドアのほうに向かう。
あーそういえば、明日普通に仕事だった。
起きれるかな。
臨也にメールしとこっかなぁー明日起こしてって。
† 誰かが強制したのではない、皆が導かれて集まったのだ †
(もし明日起きれなかったら全部、帝人クンの所為にしてやる!・・・なんてね)
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