† 甘い誘惑、心は揺れる †
「はい、さん。今日はチョコレートにしたんだ!」
「・・・加地くんは・・・」
「え?」
「加地くんは甘いものいっぱい食べさせて私のこと食べちゃう気なんだぁぁ!!」
「・・・え?」
親友様がキレタ。
てか、壊れた。
そして、ことの発端の加地くんは唖然としてる・・・珍しい!
で、クラスメイトの皆さんはもっと唖然・・・そりゃそうだ!
てか、あたしも唖然としてるんだけどね!
「えっと・・・さん?」
「、声がうちのクラスまで聞こえたぜ」
「つっちー!慰めて!っていうか、慰めろ!!」
「命令かよ」
「うわっナイスショット!!」
「天羽・・・」
「いやぁーちゃんの叫び声があまりにも面白くて野次馬しにきたわけですよ!」
「つっちー聞いてよ!2キロも太ったんだよ、2キロも!!!」
うん、それはあたしも聞いた。
あははっ土浦くんとばっちり受けて可哀想ー!!
てか、天羽ちゃんがどんな写真撮ったのか気になるんだけど!
「さん、大丈夫だよ、全然太ったようには見えないからね」
「だぁ!加地くんはもっと私のこと太らせたいんだぁぁ!!食べるために!」
土浦くんに泣きついてる。
そんなを微笑ましいなぁー可愛いなぁーなんて思ってる加地くん。
終始苦笑いの土浦くん。
第三者から見てるとものすごく面白い光景。
土浦くんが非常に可哀想な気もするけどね!!
あ、天羽ちゃんがひたすら写真撮ってる。
「、落ち着け」
「落ち着けるかー!!!」
「なんか、土浦ってお兄さんみたいだね」
「・・・加地、嫌味か?」
「うん、嫌味とちょっとばかしの嫉妬」
「はぁ・・・」
「大丈夫だよ、さん。今日のチョコレートはビターだから」
「・・・ホント?」
「うん。カカオ86%」
「・・・じゃあ、一つ食べる」
「はい、どうぞ」
「結局食べるのかよ・・・」
「だってビターチョコ好きだし・・・んっ加地くん、このチョコ美味しい」
「それはよかった」
「苦いし、ちょぴっとの甘さが超好みー。加地くん、もう一個頂戴」
「全部どうぞ。コレはさんのために用意したんだし」
「全部・・・」
「うん、全部」
「・・・加地くんは・・・」
「ん?」
「加地くんはやっぱり私のこと食べちゃう気なんだぁぁ!!!」
うわっ堂々巡り。
っていうか、振り出しに戻った。
「・・・加地、お前遊んでるだろ」
「やだなぁー土浦、人聞きの悪い。さんたちと一緒に食べてくれたらいいんだよ?」
「ー。一個ちょうだい、チョコ」
加地くんも、そういってくれてることだし!
チョコ好きだからぜひぜひ食べてみたいんです!
「あ、私も!」
「どうぞー」
「いただきますー・・・うわっ苦」
「・・・ホント苦いわ」
「えぇーコレくらいがちょうどよくない?」
「あたしはミルクチョコの方が好き!」
「私もここまで苦いのはちょっと・・・」
「あ、つっちーも食べる?」
「あぁ、一つもらうぜ」
「どう?どう?」
「俺もコレくらい苦いのが好きだな」
「あっやっぱり?つっちー前にカカオ80%のチョコくれたから好きだと思った」
「よくそんな前のこと覚えてたな」
「そりゃ覚えてるよー。つっちーからのバレンタインチョコだったし」
「え!何その話!初耳なんだけど!!!」
「あーそういえば、バレンタインチョコ集ってたよねー」
「あーそれは知ってるわ。でも、土浦くんが入ってるとは思わなかったわ・・・」
「てか、集ってたなんて人聞きの悪い!逆バレンタインを希望しただけだし!」
「いや、集ってただろ」
「むぅー頂戴って言っただけじゃん」
「大量だったよね、。それこそそんじょそこらの男子には負けないくらい」
「うん。大量大量、知らない人からもらったのもあったけど」
「確か柚木サンにも集ってたんだっけ?」
「うん、集った」
「結局集ってたでいいんだね」
「あっちゃーまた流された」
「ねぇ、さん」
「ん?」
「次のバレンタインには僕にも集ってね」
「イヤイヤ、むしろ私がそろそろお返ししなきゃいけないと思うんだけど」
「それは気にしなくていいよ、僕が勝手にプレゼントしてるんだし」
「えーでももらってばっかっていうのもなぁ・・・」
「あ、じゃあ一つお願いしてもいいかな?」
「んー?」
「明後日の劇の衣装合わせで一緒に写真撮って欲しいんだ」
「写真?」
「うん」
「それくらい全然いいよー。写真撮ろう撮ろう」
「あっその写真ぜひ撮らせて欲しいなー」
「こっちからお願いしたいくらいだよ、天羽さん」
「じゃあ決まり。天羽ちゃんよろしくねー!」
† 甘い誘惑、心は揺れる †
(加地くんとって結構お似合いな感じするし、加地くんの気持ちなんて一目瞭然だけどあたしの親友様ってば鈍感!)
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