†　君の笑顔は反則だよ　†










｢さん・・・｣


｢い、言わないで｣


｢・・・・・・｣


｢・・・・・・｣


｢・・・・・・｣


｢・・・な、なんか言ってよー｣


｢さん・・・それ、矛盾してるよ｣


｢うぅ・・・｣


｢ねぇ、さん｣


｢な、なに・・・？｣


｢料理苦手？｣


｢うぅ・・・｣




項垂れちゃってるさん。

なんだかすごく微笑ましい。

・・・・・・こんな姿を見ちゃうとつい、意地悪したくなっちゃうね。

あまりにもさんが可愛いから。




｢・・・・・・｣


｢・・・・・・｣


｢に、苦手だもん・・・！！！｣




フグみたいに膨れて拗ねちゃってる。

さん、それ、反則。




｢私、料理はしない主義なんだもん！！！｣


｢でも、頑張ってるさんは可愛いと思うけどな｣




恐る恐る包丁握る姿とか・・・うん、本当に可愛い。

にんじんの皮を頑張って剥こうとしてるのもすごく可愛い。

まぁ・・・ものすごく危なかしいけど。




｢あのー･･･加地くん。非常に入りにくい雰囲気なんだけど時間内に出来なかったら困るから！｣


｢香穂ちゃんー私、包丁怖い怖い｣


｢うん。私もが包丁持ってるの見てるのが怖かったよ・・・｣


｢あ、さん。こっちで野菜洗ってくれる？レタスは千切るだけだし｣


｢するするー。それなら私にも出来る！｣




本当に可愛いよね、さんって。

あ、日野さんが溜息ついてる。

どうしたんだろう？




｢・・・・・・はぁ・・・なんて言うか、無事できるといいね・・・｣




















◇◇◇




















｢おいしーーーー！！！｣


｢うん、確かに・・・｣




時間ギリギリで・・・

まぁ、加地くんがに付きっきりだったっていうのが原因なんだけど！

そんな加地くんがちゃっちゃっと作ってくれたスープは・・・ものすごく美味しかったです。

なんていうか・・・色んな意味で女の敵。




｢すごいね、すごいね。加地くん、スープ激美味っ｣


｢ありがとう。二人の口に合ってよかったよ｣




あー加地くん嬉しそう。

ホント、美味しそうに食べてるもんね、。

確かに美味しいし。




｢香穂ちゃんっサーモンのムニエルも美味しいね！香穂ちゃんが焼いてくれたやつ！｣


｢あ、ちゃんと焼けてる？｣


｢うん、バッチリ！美味しいー｣




・・・まぁ、が笑ってるならいいやって思っちゃうあたり私も重症かも？

だって、可愛いし。










†　君の笑顔は反則だよ　†

(そう、は可愛い。私の大切な可愛い親友。)

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