† 上手な嘘つきは、自分の気持ちを素直に伝えることができない †
「おはよー梁ちゃん」
「おはよ。珍しいな、俺が起こしに行く前に来るなんて」
「私だってちゃんと起きようと思えば起きれるんですよー」
目覚ましの音だってちゃんと聞こえてるし。
ただ、ちょーっとお布団の誘惑に負けちゃうだけ。
「じゃあこれからは起こしに行かなくても大丈夫だな?」
「いや、それは困る!起きれなかったら遅刻するー」
遅刻するのは嫌。
怒られるし。
ぜーったい、嫌!
「・・・ったく、」
「んーどうしたの?」
「指」
「別に大丈夫だよー」
「いいから貸せ」
「はーい。てか、梁ちゃんって相変わらず過保護すぎー」
「俺を過保護にさせたのはお前だろ」
「痛っ」
おでこにでこピン。
でこピンって地味に痛いよねー。
「・・・いつもよりひどくないか?」
「そんなことないよー」
「・・・・・・」
「それより、梁ちゃんー。今日のお弁当何ー?」
「オムライス」
「ふわふわとろとろ?」
「あぁ。弁当用だし、多少は抑え目にしてるけどな」
「やった!梁ちゃんのオムライス好きー」
「・・・ったく、お前、話しはぐらかすの年々下手になってないか?」
「えぇー普通はうまくなってるはずなんだけどー」
「・・・お前の場合、昔がうますぎたんだよな」
「えぇー?」
「」
「ん?」
「俺の前ではあんま無理するなよ」
「わかってるー」
「どうだかな」
「ほら、私ってば梁ちゃんの都合考えずに夜中でも呼び出したりするし」
ちょっぴり、迷惑かなぁーって考えたりもするけど。
結局、気づいたら電話かけた後だったりするし。
「それも別にいいって」
「でも、安眠中とかだったら普通に申し訳ないよねー」
「別に」
「嘘だぁー」
「嘘じゃないって。てか・・・お前が一人で寝れないでいる方が嫌なんだよ」
「あー梁ちゃん、ずるいずるい!ちょっときゅんってした!!」
・・・なんて言えば頭をわしゃわしゃされる。
なんか子ども扱いだ!!!
「じゃあとりあえず、指」
「なっ折角はぐらかしたはずだったのにー」
「仕方ないだろ。慣れてるし」
そういって、どこから取り出したのかバンソーコで私の指を巻きだす。
ホント、梁ちゃんって器用だし、手際いいよねー・・・
私にはできない!
「むぅー・・・そうだよねー梁ちゃんだもんねー」
「とりあえず、朝飯食おうぜ。出来てるから」
「食べるー今日の朝ごはんは?」
「クロワッサンサンドとスープとサラダ」
「おーなんだか洋風だー」
† 上手な嘘つきは、自分の気持ちを素直に伝えることができない †
(梁ちゃんは優しくて過保護、でも八割私のせいだよね!)
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