† 暖かな気持ち、心地よい場所 †
「くん、くん」
とりあえず、無視決定。
だって眠いし。
吉羅サンだし。
「起きたまえ」
「やだー起きないー」
「・・・君は私の邪魔とは考えないのかね」
「んー考えないー。吉羅サンだし」
吉羅サンが優しいの知ってるし。
ホント、優しいんだよねー吉羅サン。
「全く・・・仕方のないお嬢様だな」
あ、笑った。
「あはっなんか吉羅サンにお嬢様とか言われると違和感ー」
あんまり言われないし。
てか、こういうちょっと嫌味込められた時しか言われない!!
まぁ・・・お嬢様とか言われるの好きじゃないから良いけど。
「授業は大丈夫なのかね?」
「あ、うん。今日、すっごい眠いから、紘センセだし、伝えたし」
「・・・そうか」
なんていうか、吉羅サンって一緒にいて空気優しいんだよねー。
昔から知ってるから気をつかわなくてもいいし。
・・・思い出したの最近だし、なんだかんだで理事長様だけど。
「」
「うわぁー吉羅サンに学院内で初めて名前呼ばれたー」
「紅茶を淹れるが君も飲むか?」
「あ、飲む飲むー」
「ならば・・・ちゃんと座りなさい、」
「はーいっ吉羅サンの紅茶好き」
吉羅サンって紅茶淹れるの上手なんだよねー。
結構こだわりあるみたいだし。
ちゃんとカップあたためてくれるし。
「あっ甘いロイヤルミルクティー希望ですー!」
「わかった。では、ロイヤルミルクティーを用意しよう」
「やった」
吉羅サンってブラックコーヒーのイメージだけど・・・
ロイヤルミルクティーは一緒に飲んでくれるんだよねー。
実は結構甘いもの好きだし。
この前あげたマドレーヌもなんだかんだでしっかり完食してくれちゃったし。
「吉羅サンさー。もうちょっと笑いなよー」
「は?」
「いや、だってーせっかく男前なんだし」
「、君の言っていることが理解しにくいのだが・・・」
「えぇーだーかーらっ!吉羅サンかっこいいんだからもうちょっと笑えばいいのー」
・・・そりゃ、柚木さんとか火原先輩みたいに笑えとは言わないけどさー。
吉羅サンのこと怖がってる人多いし。
普通に笑ったら優しい笑顔なのにー。
「で、今度ご飯作りに来てよー」
「・・・本題はそちらか」
「あ、うん。でも暁彦お兄ちゃんのご飯久しぶりに食べたい」
「・・・仕方がないな。時間を見て考えよう」
† 暖かな気持ち、心地よい場所 †
(でも、もうちょっとだけこの笑顔は私だけの特権!にしたいような気もする。)
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