† 写真で撮った思い出は、朽ちる事なくあの日を写し出していた †










「いやぁーわざわざ来てもらっちゃって悪いねー!」


「大丈夫だよ、天羽さん。今日は日野さんたちと練習もないし」


「そう言ってもらえると助かるよ。あ、用意するからちょっと待ってて」


「アルバムとか見てていい?」


「どーぞどーぞ」




天羽さんから許可を得て、一つのアルバムに手を伸ばす。

たくさんの写真の中に・・・

見慣れた彼女の姿があった。




「天羽さん、天羽さん!」


「んー?」


「これってもしかして・・・」


「ん?あーだよ」


さん、髪長かったんだ・・・」


「髪の毛長い頃のも可愛いでしょー」


「うん、すっごく」




今の髪形もすごく可愛いけど・・・

髪の長いさんもすごく可愛い。




「あ、その写真あげよっか?」


「え?!いいの?!」


「今回のインタビューのお礼に渡すつもりだったの写真にこれも入れてあげるよ」


「ありがとう!天羽さん!」


「じゃあ先に渡しとくね、今回の報酬」


「・・・さすが天羽さん。いい腕してるよ・・・ホントに」


「ありがと。じゃあしっかりインタビューに答えてくださいよ♪」


「もちろん!」





コンコン。





「菜美ちゃんー!遊びに来たよー!あ、加地くん」


「こんにちは、さん」


「こんにちはー!」


「あれー?どうしたの?」


「そうそう!私、すごい写真を手に入れちゃったから菜美ちゃんに見せたくて!」


「おーそれは気になるねー!」


「じゃーんっ!吉羅サンのお昼寝写真・・・!」



「「・・・・・・」」




さんが撮ってきたという写真はあまりにも意外すぎて・・・

僕も天羽さんも声が出なかった。




「ねっねっ!すごいでしょ!気付かれないように頑張ったんだよ!」


・・・すごいって言うか、なんていうか・・・」


さんよく撮れたね・・・」


「吉羅サンに気付かれないようにするのって結構大変だったんだよ・・・!」


「これって理事長室?」


「うん、理事長室。あの高級そうなソファー!」


ーこの写真、校内新聞に載せたらどうなるかなー?」


「あははっきっと吉羅サン校内で人気者だねー!」




・・・さん、吉羅理事長が校内の人気者になるよりもまず怒られると思うよ・・・

もちろんさんが撮った写真だってバレたらだけど。

結構簡単にばれそうな気がするし・・・

だってたぶん、さんにしか出来ない。




「ん?そーいえば・・・って!加地くんその写真・・・!!!」


「髪の長いさんも可愛いね」


「あぁーーー!!やっぱり昔の私の写真・・・!!」


「すごく可愛かったから天羽さんにもらっちゃった」


「菜美ちゃんー!!」


「ほら加地くんにインタビューに答えてもらうお礼にさー」


「なッなッ!なんで私の写真がお礼になるのー?!」


「もちろん加地くんからのリクエストで」


「うん。天羽さんの写真の腕ってすごいからね」










† 写真で撮った思い出は、朽ちる事なくあの日を写し出していた †

(僕はさんが吉羅サンに怒られないことを祈ってようかな。)



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