† 手料理は王道 †
「紘センセー来たよー!」
「早かったな」
「うんっだって、お昼休みの時間は限られてるし」
「それもそうだなー」
に連れられて来たのは音楽準備室。
目的はもちろん、金澤先生・・・らしい。
「さっ紘センセ!」
「わかってるって。ほら、約束の物だ」
「やったー!私のご飯ー!!」
・・・ねぇ、?
ホントに餌付けされてないよね?!
金澤先生がお弁当箱渡してるのがすごく気になるんだけど!!
「香穂ちゃーん!お弁当貰ったよー!教室帰って一緒に食べよー!!」
「・・・・・・」
「香穂ちゃんー?」
「あのな、日野。これは勝者への褒美だ」
「はぁ・・・」
微妙な説明ありがとうございます!!
正直、意味が全くわかりません!
「この前、紘先生とクロスワードで勝負したのー」
「・・・で、勝ったのがってこと?」
「そういうことだ。感謝して食えよー」
「はーい」
なんていうか・・・
うん、だから仕方がないっていう結論にしよう。
それに、金澤先生作のお弁当っていうのも気になるし!
◇◇◇
「うわぁー・・・・・・」
「おぉー私の好きなもの満載!リクエスト散々してみてよかったー!」
これぞまさしくお弁当様。
ひとつひとつがカナリ美味しそう。
金澤先生ってすごかったんだね・・・
流石独身!・・・って言ったら怒られそう!
っていうか、一人分にしては量が多くない?
「あ、香穂ちゃんの好きなものもちゃんとある?私、紘センセに香穂ちゃんの分もーって言ったの!」
「え?」
「だって、香穂ちゃんと一緒に食べたかったし!」
・・・・・・。
あぁーなんか、普通に嬉しい。
が私のことも考えてくれたって言うのがすごく、嬉しい。
「ありがと、」
「ううんっ!よし、じゃー早速食べよ食べよっ。いただきまーすっ」
「いただきます」
「香穂ちゃんっ香穂ちゃん、どれ食べるー?」
「え、あーじゃあ卵焼きかな」
「はいっ」
「ありがと」
「私も卵焼きにしよーっと」
金澤先生が作った卵焼きは・・・
なんていうか・・・女の敵。
美味しすぎて、敵です。
「香穂ちゃん、美味しいねー」
「うん、本当に・・・美味しすぎるね」
「流石独身だよねー」
「あははっそれ、金澤先生に言ったら怒られるよ」
「気をつけまーすっ」
† 手料理は王道 †
(てか、なんか・・・男の人で料理上手ってずるいよね・・・。)
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