† 君と一緒なら、1時間も永遠に感じれる †
「梁ちゃん」
「ん?どうした?」
「今日お弁当ないー」
「・・・今朝、渡したよな?」
「うん」
渡してもらった。
梁ちゃん特性のお弁当。
「・・・忘れたのか?」
「ん、玄関に忘れた」
ごめんね、梁ちゃん。
今気づいたんです。
なんか、鞄軽いなぁーって。
「時間的に・・・取りに戻るのは無理か」
「だねー秋でよかったー。夜ご飯にするー」
「まぁ・・・常温でいけるものしか入れてないからな」
「お昼ご飯、どーしよ?」
「半分分けてやるよ。お前ならそれで足りるだろ」
「えー梁ちゃんがお腹空くよー」
「購買でパンでも買うさ。弁当とは別に」
「私もパン食べるー」
「・・・一緒に買いに行くか、昼休み」
「んー行くー」
「じゃあ・・・」
「あ、でも私、歩くの遅いから梁ちゃん先行って私のパンも買っておいてー」
私のこと待ってたら、梁ちゃんのパンもなくなっちゃうかもしれないし!
それは困るもん!
ただでさえ、お昼休みの購買は戦争だし!
確実に私は埋もれるから参戦も出来そうにありません。
「・・・了解」
「あっ香穂ちゃんー!」
「、土浦くん。おはよう!」
「おはよー」
「おはよ」
「香穂ちゃんー火原先輩はー?」
いっつも朝、一緒に学校来てるのに!
今日は香穂ちゃんが一人で歩いてる!
「今日はオケ部の朝練だって」
「そっかーじゃー一緒にいこー」
「うん!」
◇◇◇
「ほら、好きなの取れよ」
梁ちゃんの手には大量のパン。
その中から好きなのを選ばせてくれる。
まぁ・・・私の選ぶパンなんて決まってるんだけど。
そのこと、梁ちゃんも知ってるし。
だから、絶対私が選びそうなパン買ってくれてるし。
「わぁーい、ありがと」
「とりあえず屋上行くか」
「行くー誰かいるかなー?」
「いるんじゃないか?屋上は結構知った奴ら多いし」
「まだ気温的にも屋上でご飯大丈夫だもんねー」
「もう少し寒くなったらアウトだな」
「うんうん、さすがにコート着こんでまで屋上でご飯も無理だもんねー」
◇◇◇
「あっ桂ちゃんだー」
「あ・・・先輩、土浦先輩・・・こんにちは」
「こんにちはー」
「また寝てたのか・・・?」
「はい・・・今何時ですか?」
「んーとりあえず、お昼休み」
「そうですか・・・お昼ごはん・・・」
「・・・志水」
「はい」
「パン、いるか?」
「いいんですか?」
「あぁ、どうせ俺たちじゃ食べきれない」
「大量だもんねー」
「一通り買ったからな」
「じゃあ・・・頂きます」
「ほら、好きなの取れよ」
「先輩は?」
「私はもう好きなの選んだよー」
「・・・そうですか、じゃあこれ下さい」
「あぁ、良いぜ」
「なんか三人でご飯なんて珍しい感じだねー」
てか、初めてかもしれない。
梁ちゃんと桂ちゃんの組み合わせなんて。
うんうん、貴重な経験!
† 君と一緒なら、1時間も永遠に感じれる †
(なぁーんかのんびりな時間。このままずーっとのんびりしていたいなぁ・・・)
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