* 芽生え *
「羅貫くん、おはよう」
「おはよー羅貫」
「おはよう、さんに成重さん・・・え、どーしたのそれ」
「朝ごはん作ってるのー」
「え?作ってるの?」
「ええ、昨日君が作っているのを見ていましたから」
「材料は勝手に使いましたー」
あ、そっか。
さんがいたら何とかなるっていうのは納得!
「でも、作ったのは成重さんですー」
「同じように作ったから同じ味だと思うけど・・・」
「あ、ホントだ」
「成重さんー私も味見、味見」
「はい、どうぞ」
「ありがと」
おーさん、なんだかフレンドリー!
適応力色んな意味で早いよね!
「さーって、じゃあテーブルの準備してくるねー」
「あ、さん、それくらい俺が・・・」
「いいのいいの、羅貫はゆっくり成重さんと話しててー後から色んな意味で大変だから」
「え?」
「・・・・・・さん」
「ん?」
「大変ってこの状況ですか・・・?」
「うん、その他色々」
「まだあるの?!」
只今の状況・・・・
朝の儀式。
もとい、羅貫と千艸と成重さんと虹が仲良しさんです。
虹が締め付けてます、三人を。
「うん、頑張れ」
「あーサンが投げやりな気がするー・・・」
「大丈夫、大丈夫。見捨てたりしないから」
てか、そろそろ・・・
RRRRRR…
「ナイス!はい、沢です」
おーナイス千艸!
虹から電話を守りました!
よかったよかった。
「えっ?うちの墓が?」
はい。
大変なことになってると思われます。
「えっと・・・とりあえず朝ご飯しようか」
「うん、お墓行かないとなんだよね?」
「うん、でも成重さんとさんが折角ご飯作ってくれたから食べてから行く」
「いや、私は何もしてないんだけど・・・」
「あ、そっか・・・」
「まぁとりあえず、ご飯はさめないうちに食べなきゃね。お味噌汁入れてくるねー」
「あ、ちゃん私がやりますよ?」
「いいのいいの、これくらいお手伝いさせてくださいー」
あ、でもトレーの場所知らないや。
・・・・・・そうだ、千艸。
「千艸ーお味噌汁運ぶの手伝ってー」
「わかった」
働かざるもの食うべからず!
うん、いい言葉!
「成重さん」
「はい?」
「さんって結構すごいよね」
「えぇ・・・本当に」
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