* 芽生え *











やってきました、沢家墓前!



「な、なんでこんな」


「・・・・・・」


「うわぁすいませんご先祖様!!」


「羅貫」


「あ、千艸駄目」


「・・・・・・駄目?」


「持ち上げる気でしょ、このお墓」


「うん、駄目?」


「駄目」


「・・・わかった」



よし!

羅貫、これで大丈夫だよ!

呪われないからねー!!



「成重さん、お願い」


「はい。虹、起きて」



おーお見事。

お墓に張り巡らされてる植物は見事成重さんが刈ってくださいました!



「大丈夫ですよ、羅貫くん。これ多分・・・お母さんが沙芽のせいだと思う」


「え?」


「君が沙芽なんだったらお母さんも沙芽ですよ」


「そ、そうなんだ・・・」



とりあえず、千艸と成重さんが草処理をすることに。

あー・・・羅貫パニックになってるっぽいなぁ・・・

うん、仕方ないよね。



「羅貫」


さん」


「とりあえず、落ち着こうか」


「あ、・・・うん」


「大丈夫だよ、羅貫」


「・・・・・・うん・・・あれ?一個だけ花が・・・」


「あー・・・うん、それ持って帰る?」


「うん、折角だし。代表に」


「・・・うん、そうだね。うん、持って帰って育てよう」



沙芽を。

このこれから育つ沙芽がいなかったら、何かが変わるかもしれない。

でも、今ここで何かを変えてしまったら・・・

あの世界は終わってしまうような気もする。

私がそれをしてはいけない。

羅貫は、これから・・・あの世界を終わらせないことを選ぶから。



「羅貫」


「ん?」


「ごめんね」


「え?」


「うん、ホント。色々ごめん。これからもよろしくお願いします!」



自分が意味わからないこと口走ってることはわかる。

うん、でもどうしても謝らなくちゃ。

内容は言えないけど。



「えっと・・・うん、こちらこそよろしくお願いします」


「あーもう!羅貫可愛い!!!」



大好き!

ホントに、大好きだよこの子!

可愛いよ!



「って!千艸!」


「え?」


「え?じゃないでしょー全くー千艸って抱きつき癖があるんだから!!」


「癖?癖・・・」


「だって、すぐ羅貫に抱きつくでしょ!っていうか、誰かが羅貫に抱きついてたら絶対抱きつくでしょ」


「そういうものじゃないのか・・・」


「羅貫が可愛いから抱きつくのもわかるけどねー」



千艸ってホントに羅貫のこと好きなんだよね。

まだ、頭ではわかってるようで理解しきれてないけど。



「まぁ・・・抱きつくのは理性と本能で頑張れ!」


「わかった」


さん・・・それ、なんか違う・・・」


「大丈夫大丈夫!」
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