* 水遣り *
羅貫が大変そうです。
でも、ごめんなさい・・・助けれそうにありません!!
だから、とりあえず・・・
「羅貫ー何か手伝えることあるー?」
料理の手伝いをしようと思います。
だって、ほら・・・働かざる者喰うべからず。
「あっじゃあトースト焼いて」
「うん、焼くー」
私、トーストの焼き方知ってるし。
千艸とか成重さんとか虹よりはこの世界知ってるし。
っていうか、私がいた世界とそう変わんないし。
「成重!成重!成重ー!!」
あっ虹が叫んでる。
さっきは火と格闘してたし、時計とも格闘して・・・
千艸に止められてたのは見た。
ってことは・・・
「虹?」
「空が青いぞー!!」
「え?空って本当に青いの?!」
あはは・・・羅貫、固まってる。
そうだよね、空が青いっていうのは当たり前だもんね、私たちの間じゃ。
「・・・・・・さん」
「ん?」
「空が青いって・・・」
「うん、私の世界でも普通だったよ」
「・・・ですよね」
「まぁとりあえず、その羅貫が抱えてる疑問は・・・彼等が解決してくれるはず」
って言っても、説明してくれるのは成重さん。
一番わかりやすいだろうし。
私、説明できないし。
「ですからね、太陽がないんです」
「・・・ない?!」
「えぇ、姿がね」
「万年曇りなんだよねー?」
「はい」
・・・・・・さん驚かないの?!
っていうか、この人たちの世界のことわかってる?!
俺だけ置いてきぼり?!
でも・・・太陽のない世界か・・・
「うわっじゃあ今眩しいでしょう、外!目ぇ痛いんじゃ・・・大丈夫?」
「いえ・・・大丈夫です、目は。この家は薄暗いし。」
「あ、そう?それならいいけど・・・」
「羅貫ー朝ご飯、食べていい?」
「あっうん、どーぞ。みんなも」
・・・朝食のことなんて、話に夢中になってて忘れてた・・・
っていうか、さん、ホントに全然驚かない。
「じゃあ、いただきまーす」
「でも、太陽がないって・・・他は?植物とか・・・」
「今はもう砂漠です」
「砂漠?!・・・一面砂ってこと?」
「そう、後は岩山かな」
「水は?」
「一応水のあるところでみんな暮らしています」
「草ないの?木とか・・・」
「今はもうほとんどありません」
それで、成重さんは色々説明してくれた。
千艸の銃のこととか時計の実のこととか・・・
ついわくわく聞いてしまった・・・
あの人達は別の世界の人たちで、俺は普通に生きるんだってのに・・・
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