† 誰よりも、君は強いよ †
「ジャンヌ様!!」
「へ?」
「やっぱりジャンヌ様はお強い!!」
「いや、ちょっと待ってよ。私はであって、ジャンヌって名前ではないんだって!」
「しかし、その白馬と気高さはまさしくジャンヌ・ダルクです!」
あーなるほど、白馬があのジャンヌ・ダルクとかぶる感じなわけね。
あの火あぶりとされた、ジャンヌ・ダルクと。
「私、火あぶりとかマジ嫌なんだけど」
「・・・突っ込むところそこ?」
「だってマジ嫌じゃん火あぶりとか」
魔女裁判。
魔女という疑いをかけられて、火あぶりとなった女性。
正直、あんまりいいイメージはないんだよねー。
なんていうか・・・可哀想なイメージ。
「でも、ホント馬鹿みたいに派手な馬だよね、それ」
「可愛くていいでしょ。ペガサスみたいで」
そして、この子はディノの馬より全然派手じゃないと思いますー。
ディノの馬はさすが太陽の匣って感じだし。
「その翼が幻術じゃなかったらね」
「仕方ないでしょーまだ、ペガサスなんて見つかってないし」
「あれが幻想の生き物だからね」
「でも、ツチノコは見つかったし、可能性は十分あるって」
「まぁ、そんな面白いアニマル系の匣見つけたらあげるよ」
「あはっちょっと期待してる」
なんか、恭弥だったら見つけてきてくれそう。
ツナくんの仕事ないときは世界各地をまわってるもんねー。
あ、ツナくんの仕事あるときもか。
「あと・・・君を火あぶりなんかにはさせないから安心していいよ」
「アンタもその話題に乗ってくるんですか!!」
「うん。だって・・・わからないでもないよ」
「え?」
「君は・・・ジャンヌ・ダルクかもしれないね」
「いや、マジありえないから」
「もっとも・・・白百合よりも君には薔薇が似合うけど」
「ねぇ、それって褒められてるんだよね?」
「もちろん。それに僕は・・・白百合よりも薔薇のほうが好きだからね」
「好きなんだ、薔薇」
「うん、好きだよ」
「なんか意外。恭弥に好きな花があるなんて」
「花じゃないよ」
「え?」
「僕は・・・薔薇みたいな君が好きなんだよ」
「なっホント、恭弥って性質悪い!!!」
「顔赤いよ?」
「煩い!あぁーもう、恭弥って歳とって性質悪くなったよね!!!」
「君に言われたくないよ」
† 誰よりも、君は強いよ †
(恭弥の天然さってたまにムカつく!だって一瞬ドキッてしちゃったもん!!!)
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