† 君の温もりと心と君自身が欲しい †
「・・・・・・ぅ・・・ん」
「やっと起きたな」
「・・・・・・へ?」
ここはどこですか?
あぁ、わかった、わかりました。
某ホテルですね。
「なんで私、こんなとこにいるかな」
「俺が連れて来たから」
「左様ですか」
てか、普通は運ばれてたら気づくはずなのにね!
見事に気がつかずぐっすりでしたよ!!
私って鈍感なのかな?鈍感なのかな?
「じゃあ、帰る」
「ダメ」
「は?」
「今日一日、お前は俺と過ごすの」
「なんで?」
「ドン・ミルフィオーレに言われたんだよ」
「・・・・・白蘭に?」
「あぁ」
「なんて?」
「お前のこと一日貸すって」
「アイツ何様?!」
「だよなぁー。お前に睡眠薬まで飲ませて」
「・・・・・・は?」
睡眠薬?
あーだから、気づかなかったわけか。
うん、納得ー・・・って納得できるか!!!
「ホントアイツ何様・・・?」
「はは・・・」
「てか、なんでディーノも受け入れちゃうかな」
「お前のためらしいから」
「へ?」
「お前のためだったら俺は受け入れるに決まってるだろ」
「それは・・・っ」
「だから、今日は一緒に過ごそうな」
「・・・・・・ここで?」
「あぁ。ここで」
「なんでまたラブホっていうチョイスかな」
「一回お前と来てみたかったんだよなー」
「は?」
「あ、安心していいから」
「へ?」
「お前の嫌がるようなことはしない。ここが嫌ならまた別のところ行けばいいし」
「・・・ご飯は?」
「あー色々用意してある。の好きそうなもん片っ端から」
「あ、マカロン」
「色とりどりでいいだろー」
「・・・うん」
ホント、ディーノってば私の好みわかってるよねー。
テーブルに置かれた色とりどりのマカロン。
こういうの大好き。
「ちゃんとメインも色々用意してあるんだぜー」
・・・てか、ラブホにこんなにご飯持ち込む人も珍しそうだよねー。
しかも、マフィア感覚だから色々おかしい。
なんでメイン料理だと思われるものがめちゃくちゃたくさんあるかなぁ?
これを全部私に食べろと?
無理です、絶対無理。
「てか、このラブホ、ちょーハイテクだねー」
「だよな。まさか、キッチンスペースまであるとは思わなかった」
「でも、あったかいご飯食べれていいね」
レンジでチンって便利便利。
あと、火も使えるんだったら温めれるし。
いくらマフィア感覚のチョイスでも冷めるもんは冷めるんです。
冷めなかったらそれはそれで魔法みたいだけど。
「あーお前、マジでズルイ」
「へ?」
・・・今の発言のどこにズルイ節があったか教えて欲しいです。
全く狡さの欠片もない発言だったと思うんですけど。
それこそ、色気より食い気みたいな。
「まぁ・・・俺もずるいのかもしれないけど。てか、むしろ自己中」
「ディーノは自己中じゃないでしょ」
「いや、そんなことない。だってさ・・・こうしてお前といるわけだし」
「・・・じゃ、私」
「帰る、なんて言うなよ」
「え?」
「俺のファミリーたちが言ってたんだよ」
「・・・なんて?」
「俺が進む道についてきてくれるって」
「・・・いいファミリーだよね、本当に」
「あぁ!俺の自慢のファミリーだからな!!」
「ミルフィオーレもキャバッローネみたいだったらいいのに」
「・・・」
「なぁーんてね」
ミルフィオーレがキャバッローネみたいになれるわけがない。
だって、ボス様がそんなの望んでないだろうから。
「・・・なぁ、今日だけはブレス返していいか?」
「うん」
「サンキュー」
「じゃあ、こっちは外しちゃお」
「な、」
「あー」
「お前なぁ・・・」
コツンとディーノは私のおでこにデコピン。
「ディーノ、地味に痛いって」
「我慢」
「なんでよー」
「こっちのほうがもっと痛いだろ」
「そんなに痛くない」
「まぁ・・・コレがお前の強さだもんなー」
「弱さだと思うんだけど」
「いや、お前は強いよ」
「ありがと」
そんなこといったらディーノは私の傷らだけの手首にキスを一つ落とした。
優しい優しい口付け。
こんなことしてもらえる立場じゃないんだけどなぁー私。
そう、私はディーノの敵。
ホントにそんな存在。
だって、私は・・・ディーノに銃を向けたから。
「なんか飲むか?」
「あ、うん。飲むー」
「酒?」
「あはっお酒は怒られるからやめとく。紅茶飲みたい紅茶」
「了解」
「ディーノが淹れてくれるんだ」
「あぁ」
「どっかの馬鹿みたいに睡眠薬なんて入れないでよー」
「ははっ入れねぇーって。入れるならもっと楽しめるもの入れる」
「は?」
「・・・なんてな。そんなことしねぇーから安心しろって」
† 君の温もりと心と君自身が欲しい †
(・・・ディーノと一緒にいて、安心してる自分が少し嫌になる。・・・ディーノは敵なのにね。)
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