† 天然はこれだから厄介なんだよ †
「マスター!マスター!」
「んー?どーしたの、KAITO?」
「これ見てください!これ!」
「んー・・・ハーゲンの新作?」
「はい!マスターの好きなミルフィーユがアイスになったみたいです!」
「おーそれはすごい」
「食べに行きましょう、マスター!今すぐに!」
「ハーゲンかぁーお店で食べるならちょっと遠くなっちゃうよ?」
電車乗らなきゃだし。
カップでも売り出してるみたいだからスーパーとかコンビニで買ったほうが早いと思うけどなぁー。
「アイスのためなら多少遠くても!」
「あははっ了解。じゃあ用意していこうか」
「はい!」
嬉しそうだなぁーKAITO。
まぁKAITOってアイスちょー好きだし。
◇◇◇
「アイス、楽しみですね!マスター!」
「うん、確かに・・・うわっ」
「マスター!!だ、大丈夫ですか?!」
「大丈夫大丈夫。ちょっと車が近くてビックリしただけ」
「・・・マスター。マスターはこっちを歩いてください」
「え?」
「車道側は俺が歩きます」
「気にしなくてもいいのに」
「ぜぇーったい、マスターには今後一切車道側を歩かせません!怪我したらどうするんですか!」
「・・・仕方ないなぁーKAITO一度言い出したら聞かないし」
結構頑固なんだよねぇーKAITOって。
一度言い出したら聞かないし。
「はいっ!」
「轢かれないでよ、KAITO」
「わかってますよ。あ、マスター手」
「手?」
「はい、繋いでいた方が安心です」
そういってKAITOは私の手を掴んだ。
わ、私!まだ、返事してないのに!
「これでマスターは危なくないです」
あぁー!もう!
危なくないわけないでしょ!!
てか、アンタが一番危ないわ!!!
この天然さんめ!!!
「マスター!ハーゲンです!」
「あ、ホントだ」
「楽しみですね、アイス!」
◇◇◇
「ご注文はお決まりでしょうか?」
「えっと・・・ミルフィーユとショコラをお願いします」
「あれ?KAITOミルフィーユじゃないの?」
「ミルフィーユはマスターから半分頂くのでショコラです・・・駄目ですか?」
「んーん。二種類食べれる方がお得だし」
「よかったです。マスターが駄目って言ったらどうしようかと思いましたよー」
「私が半分こやだって言ったことないでしょー?」
「はいっ」
「お待たせしました。ミルフィーユとショコラです」
「あ、ありがとございます」
「マスター、俺が持ちます」
「ん、ありがと。落とさないようにねー」
「大丈夫ですよー」
「そうー?KAITOって結構ドジっこじゃない」
「マスターってば酷いです」
「ふふっごめんごめん」
そんなKAITOが可愛いと思うんだけどねぇー。
「あ、KAITO。ここで食べる?それとも歩きながらにする?」
「マスターとゆっくりしたいですし・・・お店で食べたいです」
「ん。じゃーあそこ座ろうか」
「はい!あ、マスター。ちょっとアイス持ってくれますか?」
「いーよ」
「ありがとうございます。じゃあ、マスター・・・どうぞ」
「なッ?!」
KAITOは私にアイスを二つとも渡して・・・
どうするんだろうって思ってたら私が座る予定の椅子を引いてくれた。
あ、アンタは何処の執事ですか?!!
「あの、マスター・・・?」
「え、あっはい・・・」
もうー!
そんな不安そうな顔されたらものすごっく恥ずかしいけど座るしかないじゃないの!!!
KAITOの馬鹿!!
馬鹿KAITO!!
バカイト!!
「じゃあ溶ける前に食べましょうか!」
「だねぇー・・・んっ美味しいー!すごいミルフィーユ!」
「マスター!ショコラもすごく美味しいです!」
「じゃあ交換ね」
「はい!あ、マスターどうぞ!」
「はぃ?」
「ほらほらっマスター!溶けちゃいますよ!早く早く!」
「いや、KAITO?これはどういう・・・」
私、交換って言ったよね?
交換ってことはお互いのアイスを交換するってことで・・・!
「だって、ほら・・・みんなやってますし」
辺りを見回してみれば見事にカップルばっかり。
そりゃこんな光景もたくさんだわ!
・・・じゃなくて!!!
「マスター?」
「KAITOっていうか、天然ってずるい・・・」
「え?」
「なんでもない!食べますよっ潔く!・・・・・・んーッ!美味しい!!」
「ね?ショコラも美味しいでしょう?」
「うん、美味しいッ!あ、ミルフィーユも食べるよね?」
「はいっ」
「・・・・・・KAITOさん。何待ってるんですか」
「だってマスターが食べさせてくれるんじゃ・・・」
「えぇ?!」
「駄目ですか?」
「あーわかったわかった!!もぅ・・・ほら、あーんして?」
「はいっ・・・あ、ホントだ。ミルフィーユ美味しいですね」
† 天然はこれだから厄介なんだよ †
(あぁーもう、天然ってずるい!!)
SEO
掲示板
[PR]
爆速!無料ブログ
無料ホームページ開設
無料ライブ放送