† 君が愛しくて堪らないんだ †










・・・・・・」




俺の大切なお姫様。

ねぇ、早く目を覚ましてよ。

言ったじゃん、俺をフリーにしちゃダメだって。

ずっと傍にいればよかったな。

が氷帝に行くって言った時ももっと止めればよかった。

そうすればこんなことにはならなかったかもしれないのに。

愛しいんだ、君のことが。

可愛くて、優しかった笑顔の君が・・・・・・




「早く目を覚ましてよ」




愛しい君。

俺にもう一度笑顔を見せて。

俺を決してフリーには出来ない笑顔を。




















◇◇◇





















「それは本当か?!」




部室内に手塚の声が響いた。




「・・・わかった、俺もすぐそっちに向かう」


「手塚?どうしたんだい?」


「・・・・・・すまない、俺は今から病院に向かう」




「あとは任せた」と大石に言っていた。

病院?

一体何があった?




「病院に何しに行くのかにゃ?」


「・・・が窓から落ちた」


「なっ!!」




思わず声をあげてしまった。

・・・ちゃんが窓から落ちた?

みたいに死んじゃったの・・・?




「千石の話だと危険な状態らしい」


「手塚、こっちのことは俺に任せてくれて大丈夫だから・・・早く行ってあげて」


「あぁ、すまないな」




俺は動けなかった。

ただ、手塚の背中を見守ることしか出来なかった。




「英二?」


「・・・・・・ちゃん・・・死んじゃわないよね?」


「大丈夫だよ、英二」




みたいに死なないで、ちゃん。

だってちゃんが死んだらが悲しむから。




「死なないで・・・ちゃん・・・」




















◇◇◇





















病室の前には千石がいた。




「手塚くん!」


「千石!の様子は?!」


「うん、まだ危険な状態だよ、さぁ、君も入って」




を囲むようにしている立海と氷帝の人間。

そして六角の佐伯、千石と俺。




ちゃん、今日中に目覚めなかったら危険なんだって・・・・・・」


「・・・・・・」


「君も声をかけてあげて、きっとちゃんに届くから」




に声をかけている立海の奴等と佐伯。

何も言わない氷帝。




・・・・・・」




目を覚ましてくれ。

俺はもう一度お前と話がしたい。

愛してる。

今でもあの頃と変わらず愛している・・・・・・




















◇◇◇





















ねぇちゃん。

こんなにも君を大切に想ってる人がいるんだよ。

だから早く目を開けよう?

君の世界は本当にあたたかなものなんだよ。




ちゃん」




俺もね、実は初めてちゃんのこと見た時から気になってたんだ。

ちなみにそれはあの時じゃないよ。

もっと前。

まだちゃんが壊れた人形じゃなかった時にね、君のこと見ているんだよ。

その時から、きっとちゃんのこと好きだったんだよ。




「はやく目を開けて」




初めて会話した時、その時から本当は愛しさが募っていたんだ。

愛してるよ。

本当に。

だから早く目を開けて?




















◇◇◇





















「何でが死んだんだよっ!」




俺はを傷つけた。

大好きなを。

本当に愛してるんだ、のこと、今でもずっと。

でも、あの時の俺はどうしても自分自身を制御できなかった。

全部にぶつけたんだ。

自分の抑えられない気持ちを。

は何も言わなかった。

俺がいっぱい罵声を吐いても感情を表さない人形。

壊れた人形だったんだ。

ごめん。

本当にごめん。

俺はを傷つけたかったわけじゃないんだ。

もう絶対に傷つけたくないんだ。

だから頼むから目を開けてくれよ。

頼むから、俺にもっと笑いかけてよ。

前と同じ笑顔で・・・・・・!!




















◇◇◇





















が死ななきゃいけねぇーんだよ!」




あの時の俺は自分の気持ちを理解も出来てなかったす、止めることが出来なかった。

溢れてくる気持ちを。

大切にしていたはずのお前を逆に傷つけちまった。

傷つけてはいけない唯一の存在だったお前をな。

今でも俺はお前のことを大切にしたいと思ってるんだぜ。

愛しいって思ってるし。

でも、俺はやっちゃいけねぇことをしちまったんだよな。

後悔したって仕方がねぇことはわかってる。

だけど後悔しか出来ないんだ。

俺にの気持ちをぶつけてくれよ。

だから早く目、覚ませよ。

出来ることならもう一度、俺に笑いかけてくれ。




















◇◇◇





















「・・・はもういいひんねんな」




実際何を姫さんに言うたかなんて具体的には覚えてへん。

ただ、ヒドイ言葉を飛ばしとったことはわかる。

あん時はただいなくなった存在しか見てへんかった。

一番傷ついてる姫さんを傷つけてしもた。

姫さんは言葉も発することがなかった。

壊れてしもてんもんな。

なぁ、俺にもう一回笑いかけてくれへん?

姫さんの笑顔、めっちゃ好きやねん。

ホンマに姫さんのこと愛しとるで。

今でもずっと愛しとる。

だって俺にとって姫さんは大切な女の子やねんから。

早く目、開けてくれや。

もし姫さんが目を開けてくれへんかったら俺もどうにかなっちまいそうやねん。




















◇◇◇





















は死んじゃったんだよ・・・っ」




ちゃんが大好きだった。

だから庇ったんだよね。

それなのに俺はが死んじゃったことを受け止めれなくていっぱい責めちゃったんだ、ちゃんのこと。

愛してるんだよ、ちゃんのこと、すっごく!

ねぇ、早く目を覚ましてよ。

俺に笑顔をいっぱい向けて?

また膝枕してよ。

みんな、俺がちゃんに膝枕してもらったら怒るんだよーちゃんは気付いてないだろうけど。

俺、本当にちゃんをいっぱい傷つけちゃったね。

本当にごめん、ごめんね。

ちゃんが目を覚ましてくれるなら俺はなんだってするよ。

本当になんでもするから早く目を開けてよ。




















◇◇◇





















「なんでが死ななきゃいけねぇーんだよ!」




本当に俺は馬鹿だな。

愛しいお前に全てをぶつけた。

頭ではちゃんとわかっていたはずなのにな。

本当に馬鹿みたいだぜ。

今でも愛しいと思ってる。

愛しいんだ、お前のこと。

愛してる。

何でお前に全部ぶつけちまったんだろうな。

なぁはやく目を開けろよ。

俺の名前を呼んでくれよ。

壊れた人形のままでもいい。

歩けないなら俺が手を牽いてやる。

倒れそうになったら受け止めてやるから。

早く目を覚ませよ。

俺にはお前が必要なんだよ。

わかってんだろ、俺の気持ち。

早く目を覚ましやがれ。










† 君が愛しくて堪らないんだ †

(神様、お願い。)



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