† こんがらがった心の糸 †
私は優しくされることを望んでいるわけじゃないの。
だからお願い。
私に優しくしないで。
責め続けてよ・・・・・・
私に罪を償わせてよ・・・
「帰るんか?」
「・・・・・・うん」
「そーか」
「・・・・・・」
「またな、」
「え・・・・・・?」
「どーした?」
「今、何て?」
「またな?」
「その、あと・・・・・・っ」
「?」
「どうして・・・・・・?」
「呼んじゃいけんかったか?」
「・・・・・・」
「は結構顔に出るのぉー」
「え?!」
「嫌じゃないと考えてもよか?」
「・・・・・・顔に出てるんでしょ」
私はどうしてこんなことを言ったのだろう。
拒絶しなくちゃいけないのに。
「そーじゃね」
「・・・・・・」
「じゃあまたな」
「・・・・・・またね」
どうして「またね」なんて言っちゃったんだろう・・・?
「また」なんて求めちゃいけないのに・・・
◇◇◇
「先輩!!」
「なら帰ったぜよ」
「マジッスか?!」
「マジじゃ」
「せっかく今日帰り一緒に帰ろーと思ったのに!!」
「残念じゃな」
「・・・・・・」
「を誘うなんて10年早いナリ」
「って!何で名前で呼んでるんっすか!?」
「ピヨ」
「仁王先輩ずるい!!!」
「ピヨピヨ」
「俺だって絶対に呼んでやるー!!」
仁王先輩に先越されたのがすごく悔しい。
本当はすぐに名前で呼びたかった。
丸井先輩が名前で呼んでいたから。
でも、丸井先輩は幼馴染らしいから仕方ないって思った。
それに・・・突然呼ばれるのは嫌かなって思ったから・・・
「頑張りんしゃい」
「・・・・・・そんなに余裕ぶってられんのも今の内っすからね!!」
「怖いのぉー」
「絶対に仁王先輩に負けませんから!」
◇◇◇
私は罪人です。
罪人なのに・・・優しさを求めてしまっている。
私は・・・優しさを求める資格なんてないのに・・・・・・
「ぁ・・・・・・っ」
ねぇ、あなた達なら私を裁いてくれるよね。
お願いだから・・・
私が優しさに甘えてしまう前に・・・
私を裁いてください。
† こんがらがった心の糸 †
(私のこと裁いてください。)
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