† このキスに意味はない †
「さてと・・・そろそろ本題」
「本題だと・・・?」
「そう、撤退してよね」
「・・・・・・断る」
「えぇー?!それは困るんだけどー」
「何故お前が困る?」
「ねぇ、知盛。私の名前知ってるよね?」
「・・・であろう?」
「そう、。お前じゃないの」
「・・・・・・」
「で、どうして撤退してくれないわけ?」
「この場を還内府殿に任されたからな・・・」
「プライドー?」
「ぷらいどとはなんだ・・・?」
「誇りとか」
「誇りか・・・そんなものではないさ、ただ・・・この剣が血に染まるのが見たいだけだ」
「じゃあ・・・私を斬りなさい」
「・・・なんだと?」
「その剣を血で染めたいなら、私を殺せばいいじゃない」
「・・・・・・」
「私にもちゃんと血が流れてるよ、赤い血がね」
ここを本当に戦場にするというなら・・・
私が立ちはだかってやる。
痛いのは嫌だけど、ここが戦場になるのも嫌。
これが私のプライド。
「でも、私だって応戦はするから覚悟しててよね?」
折角景時に銃を造ってもらったし。
まだ使ったことないけど!
一発くらいどうにかして当ててやる。
「いい女だな・・・奴らが惚れるのもわかる」
「はぁ?」
「いいぜ、ここは撤退してやる・・・お前に免じてな」
「いいの?」
「あぁ・・・お前に免じてなら還内府殿も許してくれるさ」
「あーそれは困る」
「何だと・・・?」
「私のこと言わないでよー」
何となくまだばれたくないし。
誰からの口から明かされるより自分の口からの方がいい。
「何故だ?」
「秘密ー」
「・・・・・・」
「秘密を持つ女はミステリアスでしょう?」
「みすてりあす・・・?」
「女は秘密を着飾るものなんだよー」
「・・・・・・」
「じゃあとりあえず、撤退してねー。あっもうひとつ」
「・・・まだあるのか・・・?」
「あのねー弁慶に言い訳しなきゃいけないのーなんか考えて」
「あの軍師殿に言い訳とは・・・何をしたんだ?」
「さっき言ってたでしょー知盛との関係というか・・・知盛のことどうして知ってるか?」
「・・・・・・」
「帝と尼御前を追いかけてきたところを発見しましたーなんて言えないし」
「ではどうするつもりだ?」
「うーん・・・どうしようかなー。知盛、なんか思いつかない?」
「・・・、顔を貸せ」
「え?」
「あの軍師殿に説明の必要がなくなるようしてやろうと思ってな」
「そんなことできるの?!」
でも、顔を貸せって・・・
もしかして殴られる?!
うわぁーそれは嫌だなー。
てか、さっきの流れ的に行くと私を殴った時点で一斉攻撃の戦いになるよね。
それだけは避けなきゃ!!
「殴るとかなしだからね!」
「あぁ、わかっているさ・・・」
「じゃあ、何する気よ」
「悪いようにはしないさ・・・恐らくな」
「まぁ殴られないならいいよー」
なんて言いながら知盛に顔を向けてみれば・・・
頬に触れるあたたかな感触。
近くにあるのは綺麗な綺麗な知盛の顔。
「って、何するのよー?!」
「・・・じゃあな、」
「逃げるの?!逃げる気なの?!」
「・・・撤退さ、約束しただろう?」
「余計に問題事増やして行くなー!!!」
一応敵のしかも大将に頬だけどキスされた私って・・・
謀反?!
謀反決定?!
私ここで殺されちゃうわけ?!
◇◇◇
「九郎、矢の用意を」
「弁慶?!」
「害虫は仕留めなくてはいけません。そう、早急にね・・・」
べ、弁慶さんがキレちゃってるー!!
さん、早く戻ってきて!!
このままだと・・・九郎さんが殺される!!
「譲くん、弓を貸していただけますか?」
「え?」
「何してるのー?」
「さん!!」
やっと帰ってきてくれたー。
これでとりあえず、九郎さんが殺されずにすむかな?
「お帰りなさい!早速ですけど弁慶さんを止めてください!!」
「え?弁慶ー?」
「お帰りなさい、さん」
「ただいまーあっ源氏も撤退してねー」
「撤退・・・ですか?」
「そう、撤退」
「・・・わかりました」
「で、どうして弁慶が譲の弓を持ってるのー?」
「えぇ、害虫駆除をしようかと思いまして・・・」
「害虫?虫でも出たー?私、虫嫌いだから是非是非駆除しちゃってー」
さん?!
そんなこと言っちゃダメですって!!!
弁慶さん本当に人殺しちゃうから!!
「ふふ、害虫駆除はまた、後ほど」
「え?今はいないの?」
「逃げられてしまいましたからね」
「そっかーお疲れ様」
「さん!ちょっとちょっと!!」
「んー?望美ちゃんどうしたのー?」
「敦盛さん捕まえに行きましょう!!」
「あっうん、そうだねー」
ここは逃げるが勝ち。
弁慶さん怖いよー・・・
絶対に弁慶さんを敵にまわさないようにしよう。
† このキスに意味はない †
(あぁー!!っていうか、知盛ってこんなキャラだったかな?!)
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